研究課題
特定領域研究
ピコ秒幅の微小電圧パルスを情報担体とする単一磁束量子回路は、スイッチングに要するエネルギーが極めて小さく、動作速度も高速であり、半導体回路を凌駕する優れた性能を持つ。一方、超伝導体導波路において局在電磁波パルスは形を変えずに弾道的に伝播し、単一磁束量子回路を柔軟かつ高スループットで配線することが可能である。この局在電磁波の高速信号伝送特性を利用することにより、単一磁束量子論理回路の性能を飛躍的に向上させることができる。本特定研究領域は、将来のサブテラヘルツ集積回路分野の確立に向け、新しい局在電磁波配線技術を前面に据えた単一磁束量子集積回路の研究を、デバイス、設計技術から応用まで総合的に推進するものである。具体的には、単一磁束量子局在電磁波集積回路の動作スピードと集積密度を高めるための基盤となるプロセス技術、ならびに局在電磁波導波路を利用した回路設計技術を確立し、それらの高速信号処理回路応用への展開を図る。研究組織は、「局在電磁波集積回路プロセスの研究」班と「局在電磁波集積回路設計技術・システム研究」班の2つのグループで構成し、以下のテーマについて研究を行った。(1) 局在電磁波集積回路プロセスの研究(1) 「単一磁束量子局在電磁波集積回路プロセスに関する研究」代表:藤巻朗(名古屋大学)(2) 「二硼化マグネシウム超伝導接合技術の確立」代表:内藤方夫(東京農工大学)(3) 「単一磁束量子による高スループット微細超伝導配線」代表:明連広昭(埼玉大学)(2) 局在電磁波集積回路設計技術・システム研究(1) 「局在電磁波による高速信号伝送を利用した単一磁束量子高速フーリエ変換回路の研究」代表:中島康治(東北大学)(2) 「局在電磁波配線を利用した単一磁束量子論理ゲートの研究と高速信号処理回路への応用」代表:吉川信行(横浜国立大学)(3) 「局在電磁波配線を用いた単一磁束量子論理回路の設計および設計支援に関する研究」代表:高木一義(名古屋大学)(4) 「超伝導多層導波路の高密度三次元設計と評価」代表:水柿義直(電気通信大学)
すべて 2008 2007 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
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