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2008 年度 実績報告書

局在電磁波配線を用いた単一磁束量子論理回路の設計および設計支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18080008
研究機関名古屋大学

研究代表者

高木 一義  名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (70273844)

研究分担者 高木 直史  名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10171422)
キーワード単一磁束量子回路 / 局在電磁波配線 / 論理設計支援 / クロック配信 / タイミング検証
研究概要

単一磁束量子デバイスを用いた論理回路は、パルスの有無で論理を表現すること、また、スイッチングが非常に高速であることから、その性能を引き出すためには、従来の半導体集積回路とは異なるアーキテクチャに基づく論理設計が必要となる。また、今後実現可能となる大規模回路の正確かつ迅速な設計のためには、計算機による回路設計支援が不可欠である。
単一磁束量子回路のスイッチング速度は極めて高速であるが、従来の回路設計ではジョセフソン接合を用いた能動配線縁によるタイミング調整を随所で行っており、特長を十分生かすことができていないと考えられる。局在電磁波配線を積極的に用いてタイミング調整を最小限に抑えることができれば、より高速、小面積の回路を実現できる可能性があるが、そのためには新しい設計手法および設計支援系が必要である。この考え方に基づき、これまでに、クロック信号の配信のための、クロックスケジューリングアルゴリズムを提案してきた。本年度は、クロックスケジューリングを実現する、レイアウトを考慮したクロック木構成法を開発した。
提案手法は、入力された回路のネットリストから、各ゲートでタイミング制約が満たされるようなクロック木を合成し、また、そのときの概略配置を得る。まずクロックトゲートをレベル分けした後、レベルごとに、各ゲートのスケジュール設定、ゲートの並べ替え、クロック木合成を順に行う。最終レベルまで処理を行ったら、結果を出力する。提案手法により、タイミング調整されたクロック木を構成することができ、単純な並べ替えを行った場合と比べ、平均33%少ない遅延素子数でクロック木を構成することができた。開発したクロック木構成法は、特に人手では設計困難な大規模回路に対して有効である。
また、自動配線手法についても開発を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Clock Scheduling Algorithm for High-Throughput RSFQ Digital Circuits2008

    • 著者名/発表者名
      Koji Obata, Kazuyoshi Takagi, Naofumi Takagi
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences E91-A

      ページ: 3772-3782

    • 査読あり
  • [学会発表] SFQ回路のためのレイアウトを考慮したスキューのあるクロック木の構成法2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤祐喜、高木一義、高木直史
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      2009-03-20
  • [学会発表] 多層配線単三磁束量子回路のための自動配線手法2008

    • 著者名/発表者名
      竹島将太、田中雅光、高木三義、高木直史
    • 学会等名
      電子情報通信学会超伝導エレクトロニクス研究会
    • 発表場所
      産業技術総合研究所
    • 年月日
      2008-10-30

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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