研究分担者 |
安部 憲広 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (00029571)
鶴 正人 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (40231443)
川原 憲治 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (40273859)
小出 洋 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (90333517)
池永 全志 九州工業大学, 工学研究科, 助教授 (50284716)
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研究概要 |
情報のダイナミクスに着目した新世代ネットワークについて,以下の分野で研究を進めた. (1)ネットワーク融合技術 センサと有線ネットワークの融合に向けた初期調査として,複数センサによるターゲット捕捉手法や,効率的なセンシングデータ収集のための階層型データ収集機構の提案と評価を行った.またネットワークの融合利用技術としては,無線LAN, VPN,スクラムネットを介して送信したJPEG画像をBITMAP化し,3分割した画像を並列処理して実時間移動するロボットを実現した. (2)情報ダイナミクスの分析と統合 トラヒック計測とその予測結果を利用してセキュリティ検査を並列分散処理するアプリケーションや,広帯域ネットワークにおいてパケット解析を行うシステムについて検討・開発を行った.計測結果の分析については,冪乗則に従うフローサイズ分布のランダムパケットサンプリングに対する普遍性を証明し,その性質を用いたフローサイズ分布推定法を提案した.またSNSと携帯電話の利用に関する統計データから社会のネットワーク構造の推定を行い,携帯電話の音声通話分析からこの推定の妥当性を検証した.また,拡散現象を利用したトラヒック制御機構の実装を検討し,シミュレータ上で動作確認を行った. (3)新たな情報伝達機構 ユーザが所持するコンテンツの特性からユーザ間の類似度を求める手法と,情報検索等に利用可能な新たな識別子について検討した.また情報伝達機構として非構造型P2Pに注目し,熱拡散現象に着想を得た複製配置手法を提案し,理論解析とシミュレーション評価により,提案手法が検索性能と負荷分散を両立可能であることを示した.さらに,情報を効果的に提示するために,PC上の活動履歴を利用者のスケジュール項目と連携して3次元空間に表示する手法を実装し,活動履歴を半自動的に整理することで情報として有効活用できることを明らかにした.
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