研究概要 |
利用者にとってさらに身近なネットワークとなるためには, ネットワークのさらなる浸透とネットワーク利用の新たな開拓のために情報のダイナミクスに着目した新世代ネットワークへの進化が必要である. 前者に関しては, 浸透した多様なネットワーク技術の融合(fusion)を必要としている. 後者に関しては,ネットワーク上の情報の流れに着目し, 情報のダイナミクスの分析および統合(analysis and synthesis)を通じて, ネットワークの利用状況を分析し, その結果に基づく統合によって,人, 社会など実世界の活動とネットワークの関係を明らかにし, 新世代のネットワークデザインの指針を得る必要がある. また, 情報の流れに着目すると, 実世界に創発された多様な情報伝達機構が必要と考える. すなわち, 宛先を指定するIP経路制御とは異なり, 情報が備えた特性, 活力によって必要な情報が的確に必要な人に届くような, 情報ダイナミクスを高める新たな情報伝達機構(non-IP情報伝達機構)の研究開発が必要であり、具体的には次の研究に取り組む. (1) 融合化 : ネットワーク技術およびサービスレベルにおける融合技術に関する研究. (2) 情報ダイナミクスの分析と統合 : ネットワーク上の情報ダイナミクスの分析を行い,ネットワーク利用状況,形態,ネットワークと実世界の関係等の推定に関する研究. (3) 新たな情報伝達機構 : 情報ダイナミクスを高める新たな伝達機構に関する研究.
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