研究課題/領域番号 |
18101005
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
彌田 智一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90168534)
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研究分担者 |
鎌田 香織 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (00361791)
浅岡 定幸 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (50336525)
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キーワード | 垂直配向ナノシリンダー構造 / ナノ相分離構造 / 材料開発支援システム / X線小角散乱分光同時測定 / リアルタイム同時測定 / アゾベンゼンメソゲン / 転写プロセス / 配向制御 |
研究概要 |
本年度は、我々が開発した超異方性ナノシリンダー構造をもつナノ相分離構造薄膜を対象に、ナノ構造形成プロセスと転写プロセスの実験室レベルの材料開発支援システムとしてX線散乱一分光同時測定を提案し、下記のような予備検討を行った。 1.2次元検出斜入斜薄膜X線-分光同時測定システム 本研究の基盤となる分光用窓付温度可変ステージを付設した2次元検出斜入射薄膜X線小角散乱測定装置は、別予算により平成18年8月に導入したので、本研究計画を大幅に前倒しして、(1)紫外・可視・近赤外分光光度計(島津製作所)と光ファイバー仕様のラマン分光光度計を導入した。これにより、シリコンウエハ基板に製膜したナノシリンダー構造薄膜の紫外可視近赤外吸収スペクトル、赤外スペクトル、ラマンスペクトル、斜入射X線小角散乱、原子間力顕微鏡観察を一貫して行えるシステムが整備された。 2.垂直配向NCA構造の形成プロセスのX線散乱-分光同時評価の予備実験 アゾベンゼンメソゲンを側鎖にもつブロックコポリマーPEO-PMA(Az)薄膜の垂直配向ナノシリンダー構造の形成と液晶相のアゾベンゼン長軸の垂直配向の相関を直接同時測定するための準備段階として、精密温度可変紫外可視吸収スペクトル測定を行い、等方点以下の液晶層形成時にアゾベンゼン長軸の垂直配向とππスタッキングによる会合体形成を明らかにした。 3.ナノシリンダー構造の光配向制御プロセスの予備実験 我々は、すでに非偏光照射による側鎖アゾベンゼンの光配向(Weigert効果)によるNCA構造の配向制御を現象論的に確認している。アゾベンゼンの光配向が誘起するナノシリンダー構造の配向挙動についてリアルタイム同時測定を行うための製膜条件と光照射条件の最適化を行った。
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