研究課題/領域番号 |
18102003
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
冨谷 至 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70127108)
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研究分担者 |
矢木 毅 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (00252510)
岩井 茂樹 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40167276)
赤松 明彦 京都大学, 文学研究科, 教授 (80159326)
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40303903)
伊藤 孝夫 京都大学, 法学(政治学)研究科, 教授 (50213046)
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キーワード | ナッレジベース / 刑罰 / 礼 / 東洋学の国際化 / 儀礼 |
研究概要 |
2008年9月にオランダ・ライデン大学漢学研究所との共催で「東アジアにおける儀礼・刑罰・芸術」とのテーマで2回目の国際シンポジウムを開催した。このシンポジウムでは、テーマの中に「芸術」を加えた。その理由は、儀礼とは、内面の心的善意が外面に現れた具象であり、刑罰とは古代においては「刑」=「形(型)」に通じる犯罪者に刻される形(刻印)であり、同じく具象として表裏的関係を有する。その具象としての表現が絵画、彫刻、石刻等の芸術であり、芸術は一種の礼と刑の表現方法と位置づけたのである。このシンポでは、前回の韓国における進行内容とは異なり、(1)発表者にライデン大学の研究者を加える。(2)ライデン大の教授のほかに、ライデン大の若手研究者(PHD候補者)を加える(3)コメンテーターは個別の発表に用意するが、シンポジウム全体の総括を科研メンバー以外の研究者に依頼する。という方法をとった。その理由は、韓国のシンポでは個別の評価はあっても、我々のプロジェクトが目指す方向の外的評価が得られなかったからであり、また(2)の若手研究者の参加はとりもなおさず、世界の東洋学を目指す上でのこれからの担い手を育成することが肝要であり、当該共同研究の役割のひとつと考えたからでもある。その成果報告書は、2009年3月に完成した。 漢代の官制、官職の英語訳は、『漢書』百官公卿表、『続漢書』百官志の官職をまず体系化して、官制の系統図をつくりすすめていき、現段階ではその作業が九割完成した。官制用語の確定の作業の過程で、単語だけではなく、動詞をふくめた英文表記、英訳をする際に参考となる構文、例文も何らかの形で参考書として発表することは、英語論文を作成する上での有効な手引き書となるのではないかと考え、そういった構文も辞書化しようとしている。その他、各分担研究者は、各の分担研究をすすめ、2009年度には、その総合化をはかる。
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