研究課題/領域番号 |
18104002
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
三村 昌泰 明治大学, 理工学部, 教授 (50068128)
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研究分担者 |
西浦 廉政 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00131277)
柳田 英二 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80174548)
俣野 博 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40126165)
小林 亮 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60153657)
栄 伸一郎 九州大学, 数理学研究院, 教授 (30201362)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2010
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キーワード | 反応拡散方程式 / 非線形非平衡現象 / 自己組織化 / 進行波 / フロント波/スポット波の相互作用 / 解の爆発 / 特異極限解析 / 無限次元力学系 / 大域的分岐理論 |
研究概要 |
反応拡散方程式はすでに20世紀前半から集団遺伝学,生態学等の現れる数理モデルとして現れ,その定性的研究が数学の世界で行われたが、後半に入り、科学において大きなブレイクスルーが起こった。すなわち、非線形非平衡科学が新しく誕生し、そこに現れる様々な非線形非平衡現象を記述する数理モデルとして反応拡散系が物理、化学、生物等自然科学の分野に登場したのである。こうして、今や反応拡散系の理論研究は数学のみならず広く自然科学の世界で進められてきている。このような状況の中で、今回の研究課題は非線形非平衡現象の数理的解明に向けて,数学・応用数学の視点から反応拡散系に現れる時空間パターンの解析手法の確立であった。この研究課題の元でえられた成果の例として、(1)散逸構造や自己組織化として現れるパターンダイナミクスを扱う「無限次元力学系の不変多様体理論」の構築、(2)非線形非平衡系特有の現象である「単純なパターンから複雑なパターンへの形成という、パターンの遷移過程を理解するための「遷移パターンダイナミクス解析理論」の構築、(3)非線形非平衡系にはダイナミックに変化する複雑なパターンや定常な形態を理解するための「特異極限法理論」の構築等である。この結果によって、非線形非平衡系に現れる時空間パターンの理論的解明に対して数学からの接近が現実となったのである。
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