研究課題/領域番号 |
18106001
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹田 美和 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (20111932)
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研究分担者 |
田渕 雅夫 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90222124)
宇治原 徹 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60312641)
渕 真悟 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (60432241)
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キーワード | ヘテロ界面 / 結晶成長 / CTR散乱法 / X線構造解析 |
研究概要 |
実験室系のX線発生装置(リガク・TTRIII)に多層膜集光ミラーおよびチャンネルカット4結晶分光器を用いた集光系により、X線CTR散乱測定専用のシステムを設計し、立ち上げた。光学経路における様々なX線散乱によるノイズ成分を取り除くことにより、Photon Factoryでの測定と同程度のSN比を持つInP/GaInAs/InP単一量子井戸構造からのX線CTR散乱信号を得ることができた。現在、4結晶を非対象反射とすることにより更にX線を集光させる工夫を行っている。 一方、放射光を用いたCTR散乱を青/緑色発光デバイス材料として用いられているGaN/GaInN/GaN系に適用し、狭い量子井戸層におけるInの分布と発光特性の関係を明らかにしつつある。この狭い領域におけるIn組成の分布を定量的に求める方法は他になく、新しい知見を得るものと期待される。また、InP/GaInAs/InP系においても、GaInAs量子井戸中のAsが上部InP中へ広がる原因を明らかにするために、様々な作製条件下のヘテロ構造についてCTR散乱法を適用し、成長中のAsの脱離時間、滞在時間にまで踏み込んだ解析を行っており、定量的な値が求まっている。 宮崎で開催された国際会議ICMOVPEおよび東京で開催されたMRS-Jでは、「埋もれた界面」を非破壊で明らかにする唯一の方法としてX線CTR散乱法による研究成果が招待講演となった。
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