研究概要 |
本年度は研究期間の最終年度に当たるため,これまでに構築したシステムの総合評価を行うとともに,臨床応用を目指した.本提案で開発するロボティック・サージェリ・システムによって,高度な技量と経験を有する医師の術前計画から術後評価システムを構築し手術結果までをデータベース化することによって,手術シミュレータの構築が可能になった.これにより,高度医療技術の教育システムの構築,ひいては高度医療技術を有する医師の増加により幅広く医療技術を提供できるものと考えている.具体的には下記のことを行った. 1.手術評価システム・手術シミュレータの実装 人工関節手術支援ロボットを対象に,手術評価システム・手術シミュレータを実装し,術前予測性について評価した.これによって,術前計画から術中支援システム,治療システム,術後評価システムのすべてがそろうことになり,トータルシステムの構築が可能となった. 2.システムの総合評価 これまでに構築してきた全ての機能を用いた実験を行い,システムの総合評価を実施する,これまでに,整形外科においては,人工関節置換術支援システムおよび手の外科支援システムを,脳神経外科および眼科においは超微細手術支援システムを構築した.これらの全システムにおいて総合評価実験を行うことで,成果を再評価するとともに臨床応用を目指して人体標本による実験をおこなった.特に臨床で必要となる安全性の確保,精度の向上を検討した.
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