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2009 年度 実績報告書

感性バイオセンサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18106009
研究機関九州大学

研究代表者

都甲 潔  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (50136529)

研究分担者 中司 賢一  九州工業大学, 工学部, 准教授 (50237252)
野田 和俊  独立行政法人産業技術総合研究所, 環境管理技術研究部門, 主任研究員 (60357746)
キーワード分子鋳型法 / 味覚センサ / 匂いセンサ / バイオセンサ / 感性計測
研究概要

高感度甘味受容膜について,その受容機序の解明を行った.また,本成果に基づく新たな展開として,糖と同様に電荷をもたないカフェインの検知に向けた研究開発を行った.
味覚センサチップに関しては,プラスチック基板上にチップを形成し,応答電位を得ることに成功した.10回の繰返し測定における応答電位の標準偏差は平均値に対して,塩味が2.75%,渋味が3.88%,苦味が16.6%であった.さらに,味覚センサの小型化を図るため,USBを介してデータ処理用のPCと接続することを想定し,フロントエンドアンプ,LPF(低域通過フィルタ)とマイコン等をUSBメモリサイズの基板上に搭載したプロトタイプを試作した.このプロトタイプ単独を評価した結果,電気的特性として所定の性能が得られた.なお,電源もPCから供給されるため,味覚センサの小型化に寄与している.
匂いセンサに関しては,生物の嗅上皮を模倣する人工嗅上皮型匂いセンサとして,くし形電極をベースとしたセンサと匂い吸着単分子膜を用いるセンサ,および表面感応膜QCMセンサによる匂い測定を検討した.単分子膜電極では分子の部分構造を認識する分子認識部は実現されたが,匂い吸着層の安定性に課題が残った.QCM測定では酢酸とアンモニアに関しては応答性が良いセンサの作製が行えた.また,水晶振動子の各種金属検知膜をナノサイズ化して作製し,各匂い物質に対する基本検知特性を検討した.物理吸着に依存するものの,表面をナノサイズ化することによって,通常の表面状態とは大きく異なる特性を見いだした.その結果,物質に対する検知特異性があり,その物理吸着メカニズムについて検討した.また,電極表面をナノサイズ化する諸条件(温度,時間等関数)についても検討を行い,最適な条件を見いだした.

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 味覚と嗅覚の感性情報処理と味・匂いを数値化するセンサの開発~味や匂いを測定する新技術~2009

    • 著者名/発表者名
      都甲潔
    • 雑誌名

      電子情報通信学会誌 92

      ページ: 949-951

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 感性バイオセンサの開発2009

    • 著者名/発表者名
      都甲潔
    • 雑誌名

      科研費 NEWS 2009 2

      ページ: 17

  • [雑誌論文] Development of Kansei Biosensor2009

    • 著者名/発表者名
      K.Toko
    • 雑誌名

      KAKENHI NEWS 2009 2

      ページ: 17

  • [雑誌論文] 脂質高分子膜を用いたカフェインの検出に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      沈海峰, 羽原正秋, 都甲潔
    • 雑誌名

      日本味と匂学会誌 16

      ページ: 509-512

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fabrication of Odor Sensor Surface Recognizing Substructure of Odorant2009

    • 著者名/発表者名
      Y.Sasaki, K.Hayashi, K.Toko
    • 雑誌名

      Sensors and Materials 21

      ページ: 191-199

    • 査読あり
  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      羽原正秋, 都甲潔
    • 雑誌名

      自己組織化ハンドブック(株式会社 エヌ・ティー・エヌ)

      ページ: 759-761

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      野田和俊, ほか28名
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェースのための計測と制御(株式会社 シーエムシー出版)

      ページ: 176-186

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      野田和俊, ほか20名
    • 雑誌名

      心とからだのセンシング 健康・医療・福祉のためのテクノロジー(健康とセンシング)(海文堂出版 株式会社)

      ページ: 9-22

  • [学会発表] 生体信号用ΛΣ型ADCのための0.5V動作OPアンプの設計2010

    • 著者名/発表者名
      外園篤, 中司賢一
    • 学会等名
      平成22年電気学会全国大会
    • 発表場所
      明治大学(東京都)
    • 年月日
      2010-03-17
  • [学会発表] プラスチック基板を用いた味覚センサチップの評価2009

    • 著者名/発表者名
      池田晃裕, 羽原正秋, 都甲潔
    • 学会等名
      応用物理学会九州支部学術講演会
    • 発表場所
      熊本大学(熊本市)
    • 年月日
      2009-11-22
  • [学会発表] 携帯型センシング機器用超低消費電力ΔΣ変調器の設計2009

    • 著者名/発表者名
      冨田芳洋, 中司賢一
    • 学会等名
      第62回電気関係学会九州支部連合大会
    • 発表場所
      九州工業大学(飯塚市)
    • 年月日
      2009-09-28
  • [学会発表] フェノール化合物とスクロースの相互作用に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      筬島健太郎, 羽原正秋, 都甲潔
    • 学会等名
      第62回電気関係学会九州支部連合大会
    • 発表場所
      九州工業大学(飯塚市)
    • 年月日
      2009-09-28
  • [学会発表] 生体信号センサの信号処理のためのノッチ/LPFスイッチトキャパシタ型フィルタ2009

    • 著者名/発表者名
      重春和紀, 美濃賢一, 中司賢一
    • 学会等名
      第62回電気関係学会九州支部連合大会
    • 発表場所
      九州工業大学(飯塚市)
    • 年月日
      2009-09-28
  • [学会発表] 生体信号センサ信号処理のためのスイッチトキャパシタ型フィルタ2009

    • 著者名/発表者名
      松尾信孝, 松田真一, 中司賢一
    • 学会等名
      第62回電気関係学会九州支部連合大会
    • 発表場所
      九州工業大学(飯塚市)
    • 年月日
      2009-09-28
  • [学会発表] 脂質高分子膜を用いたカフェインの検出に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      沈海峰, 羽原正秋, 都甲潔
    • 学会等名
      日本味と匂学会第43回大会
    • 発表場所
      旭川市民文化会館(旭川市)
    • 年月日
      2009-09-03
  • [備考]

    • URL

      http://ultrabio.ed.kyushu-u.ac.jp/

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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