研究分担者 |
市川 篤司 財団法人鉄道総合技術研究所, 構造物技術究部, 部長 (20302953)
廣瀬 壮一 東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (00156712)
小野 潔 大阪大学, 工学研究科, 助教授 (60324802)
白旗 弘実 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (40298013)
穴見 健吾 高知工科大学, 工学部, 講師 (30272678)
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研究概要 |
本年度は以下の項目について検討した. 1.鋼橋における疲労損傷と補修・補強方法の調査と整理およびそのデータベース化 鋼橋におけるこれまでの疲労損傷および補修・補強方法を検索できるデータベースについて,疲労損傷と補修・補強方法を調査・整理し,最新データの更新を行った.点検結果をウェブ上から容易に疲労損傷情報として、データベースに入力し、閲覧可能なシステムを構築しデータベースの更新の効率化を図った. 2.内在欠陥、内在亀裂の非破壊検査の精度向上 高精度な内部欠陥の画像化手法として,水浸リニアアレイ探傷に適した新しい線形化逆散乱解析法を開発し,貫通横穴で散乱された波形に適用することによって,良好な超音波画像を得ることができることを示した.また,フェイズドアレイ探傷システムの高精度化を行い,高精度かつ3次元画像として示すことが可能な非破壊検査システムの開発し,複雑な人工欠陥を有する試験体の探傷により内在欠陥を高精度で表現可能であることを確認した. 3.欠陥および亀裂除去を目的としたマイクロ加工技術の開発 内在欠陥やそれから発生した疲労亀裂を削り取り、有害性の低い形状の空洞に加工するための道具として,ポータブルミーリングマシンを用いた掘削装置の開発を行った. 4.補修補強計画およびモニタリング 橋梁のモニタリングシステムにて得られるひずみや温度の計測データに対しデータマイニング手法を適用することによる異常検知を試みた.実橋で取得されているデータに本手法を適用し,異常検知が可能であることを確認した. 5.実物大構造モデルによる実証実験 実橋梁の溶接欠陥と同様の形状・寸法を有する欠陥を再現可能であり,かつ,ミーリングマシン等での加工が可能な試験体について検討し,T字型試験体を製作した.また,実橋梁に局部的に発生する複雑な応力場の疲労現象の評価法について,面外曲げを受ける荷重伝達型十字継手を対象に検討した.
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