研究課題/領域番号 |
18106012
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
貝沼 亮介 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20202004)
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研究分担者 |
石田 清仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20151368)
大沼 郁雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20250714)
藤田 麻哉 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10323073)
及川 勝成 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70356608)
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キーワード | ホイスラー合金 / 状態図 / 規則-不規則変態 / マルテンサイト変態 / 磁気変態 / 磁性形状記憶 / 磁気冷凍 / ハーフメタル |
研究概要 |
近年、申請者らは、室温近傍で強磁性母相から非磁性相へとマルテンサイト変態を生じるNi_2MnIn基形状記憶合金を見出した。本研究では、これらNi基およびCo基機能性ホイスラー化合物に関して、その磁気変態や相安定性等の基礎物性を明らかにした上で、これら基礎研究の成果を利用し新規機能性ホイスラー材料の磁気アクチュエータ、磁気冷凍、TMRデバイスへの応用を目指すものである。 平成19年度の研究内容は、以下に示すとおりである。 (1)コンビナトリアル実験手法を確立すると共に、Co-Ni-Ga、Ni-Fe-Ga、Co-Mn-Ga、Ni-Mn-Inの各3元系状態図を決定した。 (2)Co-W-Al、Co-Fe-Al系の熱力学解析を行った。 (3)Ni-Mn-Al-Co系において新たにメタ磁性形状記憶合金を見出した。 (4)Ni-Mn-In-Co合金においてマルテンサイト変態がおよそ200Kで中断する現象を確認し、変態エントロピー変化の異常を見出した。また、同様の現象をNi-Mn-InおよびNi-Mn-Sn-Coにおいても確認した。 (5)Ni-Mn-Sn-Co系でアトマイズ粉末を作製し、その組織と熱処理による変態挙動を調査した。その結果、アトマイズままでは鋳造組織が残り明瞭なマルテンサイト変態が見られないが、900℃で2hの熱処理により、強磁性から非磁性への明瞭な変態が得られた。 (6)Co_2MnAl-Co_2MnSiの組成断面を調査し、これらの合金の規則-不規則変態温度は、Si濃度の増加により直線的に上昇することが分かった。また、この研究を通して、従来不明であったCo_2MnSi合金の仮想的な規則-不規則変態温度を決定することができた。
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