研究課題/領域番号 |
18106014
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武田 展雄 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (10171646)
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研究分担者 |
岡部 洋二 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (90313006)
水口 周 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (70512359)
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キーワード | 複合材料 / 損傷許容設計 / 光ファイバセンサ / 監視システム / 構造ヘルスモニタリング |
研究概要 |
航空機複合材構造を対象とし、2種類の光ファイバセンサシステムで損傷を検出する。PPP-BOTDAで部材全体に渡って計測し、損傷発生位置を推定する。その後、その付近のPZT発振素子とFBGセンサで超音波を送受振し、より詳細に診断する。このように2種類のセンサで冗長系にし、両者の特性を組み合わせた、信頼性と診断精度の高い監視システムを構築する。 まず損傷進展プロセスの解明については、代表的なCFRP積層板構造を模擬する試験片に、衝撃荷重や疲労荷重を与え、損傷の進展を観察する研究を進めた。とくに実用上重要なボルト結合構造での円孔周りの微視的損傷等について、ボルト面圧を考慮した損傷発生・進展シミュレーションモデルの改良や可視化手法を構築した。また、光ファイバセンサによる検出信号から実際のミクロ損傷発生・進展現象を逆問題として予測する方法を構築した。 次に弾性波受振FBGセンサシステムについては、より広帯域の圧電素子を用いた弾性波特徴抽出法の検討を行った。これにより受振した波形から損傷進展に関連した特長を抽出するため、時間-周波数解析を行い、抽出した特長から損傷進展を診断するために、統計的パターン認識手法を確立した。 また、PPP-BOTDAシステムについては、ニューブレクス社の計測システムのひずみ-温度同時計測機能の試作などの更なる改良を行い、オートクレープ成形、真空含浸成形の両方について、複合材成形中のモニタリングに適用し、熱残留応力の発生メカニズムの解明を実施した。これにより、成形から組み立て、試験、運用にわたるライフサイクルモニタリングの目処を得た。
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