研究概要 |
(1)MENDに搭載したヌクレアーゼ抵抗性2'-O-methyl-4'-thioribonucleosidesを含むsiRNA(標的:ルシフェラーゼ遺伝子,apoB遺伝子)はin vitroで作用の持続が,in vivoで血中コレステロール濃度の低下が観察された。この時,副作用となる自然免疫系を賦活化しなかった。(2)ヌクレアーゼ抵抗性ベクター作製のためにPCRによりdSNTPsを取り込ませた。2種類までのdNTPsをdSNTPsに置換できたが,それ以上の置換では増幅しなかった。そこで,化学合成した4'-thioDNA(42mer)を酵素的に組み込んだルシフェラーゼ発現ベクターを構築し,NIH3T3細胞での発現を調べたところ,天然型ベクターと比較して20-40%ではあるが活性発現が見られた。(3)MEND をマトリックスメタロプロテアーゼで切断されるPEG修飾しPPD-MENDを作製した。また,pH応答性膜融合ペプチドGALAを短鎖化したshGALA-MENDを作製した。これらは,細胞内取り込みの増加,エンドソーム脱出効率の向上によりin vitroのみならずin vivoでの抗腫瘍性を増強した。
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