研究課題/領域番号 |
18200003
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
吉本 雅彦 神戸大学, 工学部, 教授 (30324099)
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研究分担者 |
塚本 昌彦 神戸大学, 工学部, 教授 (60273588)
有木 康雄 神戸大学, 都市安全研究センター, 教授 (10135519)
滝口 哲也 神戸大学, 工学部, 講師 (40397815)
太田 能 神戸大学, 工学部, 助教授 (10272254)
川口 博 神戸大学, 工学部, 助手 (00361642)
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キーワード | ウエアラブル / 画像認識 / 音声認識 / ネットワーク / VLSI / メモリ |
研究概要 |
平成18年度は、基本システム開発、通信プロトコル、知覚認識アルゴリズム、VLSIメモリアーキテクチャについて研究を実施した。 ウェアラブル・パーセプション・デバイス(WPD)の基本システムとして、実世界にアノテーションを付与しHMDに提示するシステムを開発した。対象とする物体を、物体形状あるいは物体名称で記述し、各々、3Dレンダリングにより物体形状を生成、Webイメージ検索により対象のイメージ画像を生成することで、カメラによって撮影した視界内に対象物体を特定するようにした。 また、WPDが実世界で周辺のコンピュータやインターネットにアクセスし、適切なアノテーションを提示するためには、リアルタイム通信プロトコルが必要となる。そのような通信プロトコルとして,IEEE802.11e無線LANアクセスポイントにおける遅延保証型スケジューリング方式を提案した。シミュレーションでは,参照スケジューラに比べて,同帯域で約3.7倍の数の端末をサポートすることができた。 さらに視覚認識アルゴリズムと音声言語処理アルゴリズムの研究を行った。顔の検出と方位判定、目領域検出、感情抽出アルゴリズム、認識および情報検索アルゴリズム、雑音下で音声を精度よく検出する手法、音声らしい特徴を抽出する手法、音声に重畳した雑音を検出する手法、システムへの指示内容か雑談であるかを判定する手法、音声によりWeb情報を検索する手法について研究を行った。これらの研究を通して、実世界をWPDで撮影し、撮影された画像から物体を切り出して認識するとともに、認識結果と音声で指示した検索内容を基に、情報を検索してWPDに提示するアルゴリズムの作成が、実現可能であるという見通しを得た。 VLSIメモリアーキテクチャについては、画像における隣接画素の相関性を利用した2種類の低消費電力SRAMについて研究を行った。一つは多数決論理とReordering処理を用いた2-portSRAMであり、ビット線電力を53%削減することができた。もう一つは読出しビット線に非プリチャージ方式を採用した10トランジスタ構成SRAMであり、読出しビット線電力を8割削減可能である。
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