研究概要 |
(1)複合視覚センサカメラの試作 本研究では,焦点(レンズ中心)を合わせることにより,同一の視野を持った2種類の動画像;a)高解像度だが時間的には粗い動画像と,b)通常の解像度だが時間的に密な動画像から,空間的にも高解像度で,しかも時間的にも密な動画像を作成する技術を開発する.まず,その第一歩として,焦点(レンズ中心)を合わせることにより,同一の視野の動画像を2種類の異なった解像度で撮影し蓄積するカメラを試作した. (2)リアルタイム高解像度動画像の作成 上で試作した複合センサカメラから得られる2つの動画像から,空間的にも高解像度で,しかも時間的にも密な動画像を作成する技術を確立する.すでに,理論的な解析は終えているので,そのソフトウェアを試作し,実際に,高解像度だが時間的には粗い動画像と,通常の解像度だが時間的に密な動画像の2つの動画像から空間的にも時間的にも密な動画像を作成できることを実験的に確かめた.時空間解像度の異なる2つの画像系列(高解像度低フレームレート動画像,低解像度高フレームレート動画像)の情報を統合する手法として周波数アプローチとモーフィングアプローチの2つの手法を利用し,様々なシーンの実画像を用いて実験を行い,手法の適応範囲や問題点の評価を行った. (3)高解像度全方位カメラ用光学系の設計 上で作製した複合センサカメラ用に全方位ミラーを設計し,全方位複合センサカメラを試作した.試作した複合センサカメラと単一双曲面の全方位ミラーを用いて,全方位複合センサカメラを構成し,複合センサカメラ単体または試作した全方位ミラーと組み合わせて実験を行う事で,光学的な問題点や課題の評価を行った.また,全方位複合センサカメラを用いた撮像実験を通して,実利用で性能を評価した.これをもとに光学シミュレーションや設計に反映させ,さらなる高画質化や小型化を検討した.
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