研究概要 |
これまで統計科学では, 医学・疫学・工学・経済学・社会学など多様な分野のデータを解析対象としてきた. だが人文科学分野, 特に歴史や文化を対象としたデータ解析については, 先の各分野のように体系・総合的に実践され, その分野で一般的な方法論となっているような現状ではない. これは, 歴史や文化の研究対象である資(史・試)料のデータ化に関する方法論の未成熟と, これを用いた領域横断的なデータ解析手法の不在が一因と考えられる. 本研究の目的は, これまで個別・分散的に研究されてきた (1) 歴史や文化のあらゆる資(史・試)料を「文化財」として体系化し (2) それらを統計科学の解析対象として位置づけると共に (3) 全体を統合的に解析する統計学を基礎とした方法論を開発することである. また (4) 統計科学の中に文化財データ解析という分野を確立することも目指す
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