研究課題/領域番号 |
18200039
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 寛道 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 寄付講座教員 (60023628)
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研究分担者 |
禰屋 光男 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助手 (30359640)
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キーワード | 老化 / リハビリテーション / 高齢者 / 筋力 / 動作の評価 / トレーニングマシン |
研究概要 |
高齢化社会では、最も基本的なことは、高齢者が自立した歩行能力を保持できることである。低体力状態にある人を対象に、歩行運動に必要な筋力をつけると同時に、歩行動作がスムーズに行なうことができるための「パワーアシスト式低体力者歩行動作トレーニングマシン」を開発した。このトレーニングマシンは、座位姿勢で、腕と上体を使った「和船漕ぎ運動」と、両足での「ペダル踏み込み運動」を組み合わせて運動を行なう構造になっている。 座位の和船漕ぎ運動は、オールの部分に当たるアームが、体幹の近位方向または遠位方向にパワーアシスト方式で、約30度の角度で自動的に周期的に移動する。トレーニングをする人は、シートに腰掛け、手でアームを握り、パワーアシストに任せて上体をリラックスさせて和船漕ぎ運動を行なうか、力を発揮する場合は、パワーアシストによるアームの動きを加速させたり、減速させたりする。 両足は、フットペダルの上に置き、ペダルを踏み込む動作を行なうが、踏み込んだペダルにかかる力をぬけば、ペダルはパワーアシストによって、元の位置に戻る。ペダルの踏み込み動作は、両足同時でも良いが、片足交互の踏み込み動作でも良い。歩行訓練の場合には、両足踏み込みより、片足交互踏み切り動作が効果的である。『和船漕ぎ運動』と『ペダル交互踏みこみ運動』の組み合わせでは、動作の組み合わせが複雑になり、このことが歩行動作に関わる神経支配を刺激して、自立歩行能力を高める。 本研究で開発されたマシンを用いて、トレーニング実験を行い、3次元ビデオ装置を用いた動作解析によって、動作の改善課程をとらえつつある。知的障害児についてもトレーニング動作分析を進めた。
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