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2008 年度 実績報告書

低体力者向け動作筋力改善トレーニングシステムの構築と動作の質的評価方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18200039
研究機関東京大学

研究代表者

小林 寛道  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特任教授 (60023628)

キーワード老化 / リハビリテーション / 高齢者 / 筋力 / 動作の評価
研究概要

一般に、健康状態の改善や基礎的体力の向上をめざす運動として、「有酸素運動」と「レジスタンストレーニング(筋トレーニング)」が推奨されているが、要介護予防や、すでに要介護状態にある低体力高齢者を対象として運動を推奨する場合には、生活上の動作能力の改善をめざすといった新しい視点からの運動様式が開発される必要がある。
本研究では、介護施設の入居者でも利用可能なトレーニングマシンの開発を試み、体幹深部筋(腸腰筋など)をはじめ、体幹部および四肢の筋群を無理なく強化でき、歩行動作の質(QOM)を改善させる内容を持った「パワーアシスト式楕円軌道型自転車トレーニングマシン」(マシン(1))および「簡易型体幹トレーニングマシン」(マシン(2))の2機種を開発した。
マシン(1)はペダルの回転軸が楕円軌道を描いて移動するもので、座席位置が周期的に上下移動し、ハンドルも座席の移動に合わせて周期的に変化する。利用者は遊園地の乗り物に乗った感覚で自転車漕ぎ運動を行なうことができる。ただし、利用者は、徐々に自分の意思を用いてハンドルの回転操作を行なうことができ、体重の左右方向への移動など、からだのバランス感覚を高めていくことが出来る。
マシン(2)は座位姿勢で様々に肩関節を回転させることによって、体幹部の筋群の運動への参加度合いを高めていくことを目的として制作された。これらの機種を用いて介護施設入所者10名を対象に3ヶ月間のトレーニングを実施したところ、立位姿勢バランスや歩行動作能力の改善が図られ、自立した行動の割合が増加する結果を得た。低体力状態にある高齢者を対象としたトレーニングを評価する方法として、従来のように最大筋力やパフォーマンスの最大値を測るのではなく、歩行動作の質や、動作の中で発揮される筋力の改善効果を評価する方法が実際的であり、ビデオカメラなどを用いた動作評価や姿勢の変化の評価することが有効である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 運動生理学と最新の予防・治療2009

    • 著者名/発表者名
      小林寛道
    • 雑誌名

      身体活動・運動と生活習慣病(株式会社日本臨床社) (発行確定)

      ページ: 1-576

  • [雑誌論文] 認知動作型トレーニングマシンを利用した知的障害児のトレーニング効果2008

    • 著者名/発表者名
      小林寛道, 共
    • 雑誌名

      発育発達研究 37

      ページ: 38-48

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 運動による介護予防システム構築の試み(3)-地域の健康づくりの試み「十坪ジム」2008

    • 著者名/発表者名
      小林寛道
    • 雑誌名

      体育の科学 58

      ページ: 199-203

  • [雑誌論文] 力まない運動とは2008

    • 著者名/発表者名
      小林寛道
    • 雑誌名

      体育の科学 58

      ページ: 4-8

  • [学会発表] 県立特別支援学校における認知動作型トレーニングマシンを利用したトレーニング効果-1年後の経過2008

    • 著者名/発表者名
      早川公康, 小林寛道
    • 学会等名
      日本体育学会第59回大会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2008-09-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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