研究課題/領域番号 |
18200044
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
中路 重之 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10192220)
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研究分担者 |
梅田 孝 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (50311535)
高橋 一平 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70400132)
福田 真作 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60261450)
下山 克 弘前大学, 医学部・附属病院, 講師 (50312492)
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キーワード | 弘前市岩木地区 / 腸内細菌 / アレルギー / 健康・疾病パラメーター / 疫学調査 / 横断的研究 / 糞便 / 地域住民 |
研究概要 |
近年、アレルギー性疾患の増加が著しい。アレルギー性疾患との関係で注目されているのが腸内細菌叢であるが、その測定方法の困難さゆえ、いまだ十分な病因解明には至っていない。すなわち、腸内細菌の数は10^<14>と多く、少なくとも400種類以上が存在し、その60%から80%は培養できない不明な菌であることが明らかとなってきた。つまり、我々は腸内細菌のわずか30%の菌を培養することで全体を云々していたのである。したがって、アレルギー性疾患と腸内細菌との関連性を解明するためには腸内細菌の全体像の把握が不可欠である。 本研究では、青森県の弘前市岩木地区住民(人口1.1万人)を対象に腸内細菌叢の全体像とアレルギー疾患・体質の保有状況を調査し、両者の関連性(多重ロジスティック解析使用)をみることで、腸内細菌叢がアレルギー性疾患に及ぼす影響を検討した。具体的には、岩木地区の20歳以上の全住民(男性281名、女性466名)を対象として、(1)アレルギー性疾患。体質の保有状況(アトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギー、気管支喘息などの呼吸器アレルギー、鼻眼アレルギー、皮膚アレルギー)と腸内細菌叢(DNAによるプロファイリング:Nagashima法の各ITU)の測定を行い、両者の関係を検討した。その結果、皮膚アレルギー以外は何らかのOTUと関連性を示し、なかでも鼻眼アレルギーとは9つのITU(全22ITUの41%)との間に有意な関連性がみられた。
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