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2009 年度 実績報告書

東南アジア諸民族児童の発育発達(標準値作製を含む)と生育環境の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 18200046
研究機関大妻女子大学

研究代表者

大澤 清二  大妻女子大学, 家政学部, 教授 (50114046)

キーワード東南アジア / 児童 / 発育 / ライフスタイル / 生育環境
研究概要

東南アジア大陸部に分布する諸民族グループ(タイ、ラオ、メオ、リス、アカ、ラフ、カレン、チンホー、パダウン、タイルー、ビルマ、シャン、モン)の発育榮養に関する実態の把握とそれを取り巻く生育環境の総合的な把握を目的として4年間の現地調査及びデータ解析を行った。その結果、当初は困難が予想された民族グループについてもデータ収集を行い(3万件を超える)、ほぼ目的を達することが出来た。これらデータは単に研究者が私蔵すべきものではなく、広く公開して国際協力における基礎資料として活用すべきである。こうした観点からまずは、各民族別に発達標準値の作製を行った。これによってもたらされたエヴィデンスは唯一の客観的な発育栄養判定基準となるはずである。各国政府、開発援助等機関はデータに基く栄養補給プログラムを求めているものの、こうした判定基準がないままに手探りで食糧援助や保健、栄養指導が行われてきた。
我々は、民族グループのうちタイ、ラオ、メオ、リス、アカ、ラフ、カレン、ビルマ、シャン、モンに関する発育栄養標準値をBTモデルとKL法による解析を通じて算出し各年齢、性別にパーセンタイル値(3,25,50,75,97パーセンタイル値)を求めスプライン関数で補完して平滑化した。これを実際に現場の学校や保健所、病院等で利用できるように大型のポスター(簡単なマニュアルを付加)として誰でもこの判定基準を利用できるように工夫した。今後これを現地各機関に配布する予定である。
また、既に各国でこれに関するセミナーを開催して保健、生活指導に供する試みを行っている。特にミャンマーでは全国23教育大学の全てを対象として、諸民族に関する発育栄養セミナーを開始しており、研究成果を実践的なフェーズで利用し始めている。また研究成果は、日本発育発達学会第7回大会において最優秀研究として評価されている。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] タイ王国・ミャンマー連邦に居住する8民族の身長発育曲線の検討2010

    • 著者名/発表者名
      國士将平
    • 雑誌名

      発育発達研究 46

      ページ: 11-26

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mathematical modeling of a human body-based scale system in a preliterate society2010

    • 著者名/発表者名
      Atsuko Shimoda
    • 雑誌名

      発育発達研究 46

      ページ: 56-64

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 生活習慣および体力との関係を考慮した幼児における適切な身体活動量の検討2010

    • 著者名/発表者名
      中野貴博
    • 雑誌名

      発育発達研究 46

      ページ: 49-58

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 平成21年度学校保健統計調査速報2010

    • 著者名/発表者名
      大澤清二
    • 雑誌名

      健特集 38

      ページ: 16-19

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      大澤清二(編蓍)
    • 雑誌名

      学校保健の世界(杏林書院)

      ページ: 1-196

  • [雑誌論文] 発育パターンの数理分類~クラスター分析の応用~2009

    • 著者名/発表者名
      大澤清二
    • 雑誌名

      子どもと発育発達 7

      ページ: 9-14

  • [雑誌論文] 個人の追跡データの因子分析2009

    • 著者名/発表者名
      中野貴博
    • 雑誌名

      子どもと発育発達 7

      ページ: 4-8

  • [雑誌論文] 決定木分析と発育発達研究2009

    • 著者名/発表者名
      國士将平
    • 雑誌名

      子どもと発育発達 7

      ページ: 21-26

  • [雑誌論文] 健康管理の動向-児童生徒の発育発達、コラム国際学校保健・開発協力の動向2009

    • 著者名/発表者名
      大澤清二
    • 雑誌名

      学校保健の動向 平成21年度

      ページ: 9-15、83-84

  • [学会発表] タイ国ならびにミャンマー連邦に居住する12民族の体重発育曲線ならびに身長に対する体重の標準化2010

    • 著者名/発表者名
      大澤清二
    • 学会等名
      日本発育発達学会第8回大会
    • 発表場所
      山梨大学(甲府市)
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] ミャンマー族の子どもの発育と生育環境・生活習慣との関連2009

    • 著者名/発表者名
      國士将平
    • 学会等名
      第56回日本学校保健学会
    • 発表場所
      琉球大学(那覇市)
    • 年月日
      2009-11-28
  • [学会発表] ミャンマーにおけるHQC手法を用いた生活習慣改善活動2009

    • 著者名/発表者名
      中野貴博
    • 学会等名
      第56回日本学校保健学会
    • 発表場所
      琉球大学(那覇市)
    • 年月日
      2009-11-28
  • [図書] 平成20年度児童生徒の健康状態サーベイランス事業報告書2010

    • 著者名/発表者名
      大澤清二(編蓍)
    • 総ページ数
      86
    • 出版者
      財団法人日本学校保健会

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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