研究課題
我々は今年度から科研費(基盤研究A)プロジェクトにおいて、視覚障害者と晴眼者の立体認識機構の違いの解明や特徴づけ、視覚障害者の立体認識を高める学習方法の開発、視覚障害者の立体幾何学習の世界を広げる為の新教材開発などの取り組みをスタートした。研究分担者は代表者を含め全7名は、それぞれ「光造形法による立体形状の作製」(山澤建二・理化学研究所)、「視覚障害者向け幾何学教材の開発」手嶋吉法・理化学研究所)、「2次元および3次元の繰返し模様(エッシャー模様)の視覚障害者用教材開発」(池上祐司・理化学研究所)、「視覚障害者用教材データベースの構築」(渡辺泰成・帝京平成大学)、「投影図や射影図を作成する触読図プロジェクタの開発による視覚障害者の立体図形の認知に関する研究」(藤芳衛・大学入試センター)、「視覚障害者のための2次元画像の半立体的翻案と触覚による鑑賞法の開発」(大内進・特殊教育総合研究所)、「触覚による立体図形の認知と手指の姿勢および動き」(金子健・特殊教育総合研究所)などのテーマに取り組んでおり、今年度の成果を2007年2月16日に理化学研究所で行われた「第1回幾何学教材と視覚障害者の立体認識シンポジウム」のにて報告した。このシンポジウムでは、登壇者13名のうち5名が全盲の視覚障害者であり、シンポジウム聴講者としてもさらに10名以上の視覚障害者の参加があった。視覚障害者からも積極的な質疑があり、今後この科研費プロジェクトで開発していく教材の内容や作成方法を検討する上で、有益な情報が集まった。さらに、立体教材データベース構築も本プロジェクトにおいて進めているが、シンポジウム参加者にもアンケートへの回答を依頼した。このようなデータベースはこれまで存在しておらず、完成すれば利用価値の高いものとなる。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (11件) 図書 (1件)
Proc. : 第1回幾何学教材と視覚障害者の立体認識シンポジウム 1
ページ: 3-4
ページ: 5-8
ページ: 9-10
ページ: 11-12
ページ: 13-20
ページ: 2-25
ページ: 26-32
大学入試研究ジャーナル 17(印刷中)
Forma 21
ページ: 37-48
Lecture Note in Computer Science 4061
ページ: 801-808