研究課題/領域番号 |
18200052
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
平田 光司 国立大学法人総合研究大学院大学, 葉山高等研究センター, 教授 (90173236)
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研究分担者 |
出口 正之 国立大学法人総合研究大学院大学, 国立民族学博物館, 教授 (90272799)
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キーワード | オーラルヒストリー / アーカイブズ / 巨大科学 / 現代史 / 資源共有化 / 社会史 |
研究概要 |
本研究課題のすべての問題点に対して、一応の解決を見たので、実証実験としての研究プロジェクト「KEK最初の10年」を開始できたことが最大の成果である。(1)オーラルヒストリーの独自の異議については加藤・安倍により明確となり、アーカイブズによる共有化が本質的に重要であることがあきらかになった。(2)オーラルヒストリアン養成プログラムの準備としてValery Yow“Recording Oral Histories"の翻訳を進めた。21年度中に出版できる見込みである。(3)核心であるアーカイブズについても、インタビュアー・インタビュイ‐の関係とインタビュアー・アーカイブズの関係を分離することによって、関係者の権利・義務を明確にした。これによって、インタビューからアーカイブズまでの流れが確立した。(4)映像アーカイブズにおいても、基本定な方法論が確立し、当該年度に作成した国立極地研の記録映像をこの方式によってアーカイブズする。 「KEK最初の10年」は旧高エネルギー物理学研究所(現、高エネルギー加速器科学研究機構)の発足(1971年)からの10年間に、この研究所に関わったあらゆるタイプの人にオーラルヒストリーインタビューを行い、KEK史料室にアーカイブし、保存と公開を行うもので、20年度には4件のオーラルヒストリーを蓄積した。これらの史料の利用についても科学技術社会論的な観点から検討され、最終年度には分析を試みることが可能となった。
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