研究概要 |
本研究では現行の地球環境システム(氷期・間氷期体制)や10万年周期体制の確立の契機・要因や氷期・間氷期の推移に関する日射量の影響,現間氷期の超間氷期への推移の可能性の解明に関わる資料の確立を主たる目的としている。この観点から、今年度は以下の調査・研究を進めた。 1. フブスグル湖HDP06(平成18年3月に採取した試掘試料)の分析(分担者)、HDP08(平成19年3月に採取した試掘試料)の分取(5-6月、モンゴル・ウランバートル)。 2. 既存の資・試料の統合・整理の検討:バイカル湖・フブスグル湖・琵琶湖等の長期試料および短期試料の整理と検討;日射量に対する応答の敏感さはフブスグル湖・琵琶湖・バイカル湖の順。 3. フブスグル湖に隣接するダルハド湖試掘試料(ロシア採取)の分配と分析。 4. 「ユーラシア東部の陸域長周期環境変動に関する国際シンポジウム」開催(8月,モンゴル・ウランバートル・フブスグル湖):共同掘削機関であるロシア科学アカデミー地球化学研究所,韓国地質資源研究院,モンゴル科学アカデミー地質資源研究所等とこれまでのフブスグル湖底堆積物試料の分析結果の報告やユーラシア東部の陸域堆積物試・資料に関する研究交換を行った。 5. フブスグル湖の解析結果と今後の掘削に関する検討会の開催(8月、フブスグル湖・モンゴル)。このとき、フブスグル掘削プロジェクト参加国(日本・モンゴル・ロシア・韓国)でHDP09の掘削計画を決定。 6. フブスグル湖掘削(HDP09)を実施(平成21年3月) 7. これまでの研究成果のまとめに関する報告書を作成する。
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