研究課題
1.素材研究 [1]素材の試作 CNTとセラミックスの均一複合を試みた。この際、CNTの形状、複合する比率、複合方法などを工夫し、分散性の高い複合体を再現性よく安定して作成する方法を検討した。[2]機械的特性評価 作成したCNT・アルミナ複合体の機械的特性評価を行い、破壊靱性値の向上を認めた。2.生体適合性の研究 [1]生体反応評価 CNTの動物皮下埋め込み試験を行い、短期評価で生体親和性が良好で、生体内で高度な生体反応を惹起しないことを明らかにした。さらに人工関節において重要な問題である磨耗粉に関して擬似試料を作成し、皮下埋め込み試験を行った。また、セラミックスにCNTを複合することにより抗菌性が付加される可能性があるため、分子生物学的な手法を用いた評価手法を確立した。[2]骨組織反応評価 CNTの動物骨内埋め込み試験を行い、短期評価で骨との親和性が良好であることを確認した。さらにCNT・アルミナ複合体を作成し、骨内埋め込み試験を行った。また擬似磨耗粉を作成し、同様に骨内埋め込み試験を行った。3.生体材料の機能評価 [1]摺動特性評価[2]デバイス評価 CNTで強化されたアルミナ複合体は磨耗量が減少し、相安定性が向上することが期待される。この点を明らかにするために、評価手法を確立し、試料による基礎的なデータを取った。4.その他 生体外培養系で、CNTを骨芽細胞や破骨細胞に作用させ、細胞の分化、増殖、サイトカイン産生などへの影響を検討した。CNTは、破骨細胞の増殖を抑えることが明らかになり、その抑制機序を解明した。
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Small 4
ページ: 240-246
Curr Med Chem 15
ページ: 523-527