研究課題
基盤研究(A)
現在、人工関節の摺動面に使用されているセラミックスはアルミナとジルコニアの2種類であり、それぞれに大きな問題がある。アルミナは製品精度が高く生体内で安定しているが、強度が低く破損する危険性がある。一方、ジルコニアはアルミナに比べて強度が高い利点があるが、製品精度が低く生体内で不安定になる欠点がある。これらの欠点を克服し、製品精度が高く生体内で安定しており、しかも強度がきわめて高い新規セラミックスが開発されれば理想的である。本研究では、アルミナのもつ利点を保ちながら強度を向上させることを目的として、強化材であるカーボンナノチューブ(CNT)を母材であるアルミナと複合させた全く新しい生体材料であるCNT・アルミナ複合体を開発する。また、CNTとセラミックスの複合体を生体材料として用いるために、CNTそのものとその複合体の生体適合性を評価する。特に人工関節は骨と接する生体材料であるため、骨組織反応を詳細に評価する。これは人工関節にとどまらず、今後急速に進展すると予想されるCNTを生体材料に応用する研究の基盤となる研究である
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