研究課題
本研究の目的は、DNA二重らせん鎖が電子導電性(ホール輸送能)を持つことを利用し、電子輸送能を持つカチオン性脂質とDNA配向化フィルムを作製し、色素分子(電子キャリー)をインターカレートすることにより、有機エレクトロルミネッセント(EL)素子や色素増感型太陽電池を構築することにある。これらの目的に基づき研究を進め、今年度は以下の成果を挙げた。1)DNA配向化フィルムの作製とホール輸送能の測定サケ白子から分子量3,000万、平均分子長10mmのDANを抽出精製し、カチオン性脂質とコンプレックス化して、ホットプレス法によりフィルム化することに成功した。。電極間距離5μmの透明電極(ITO)のくし形電極上に接着して、DNA鎖に沿った電導性を測定することを試みた。2)色素に電子を注入する時に、ジアルキル型のカチオン脂質では絶縁材として働く可能性があり、より積極的に電子を注入することを目的として、DNAとコンプレックスを形成するカチオン性脂質に電子輸送能を持っ官能基を導入し、5種の化合物を合成した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (3件)
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