本年度は、主として下記に挙げる研究成果があがった 1.超微小溶液チャンバー中における制限酵素反応の1分子計測:外部電界に対して透過性のある素材(アクリルアミド)を用いた超微小溶液チャンバーを作成し、その中で1分子のDNAを制限酵素と反応させて切断し、その後外部電界を印加することで切断されたDNA断片長を計測するシステムの開発に成功した(Lab on Chip 2007)。 2.超微小溶液チャンバー中におけるDNA複製反応の1分子計測:上記と同様の超微小溶液チャンバーを用いてLAMP(loop mediated isothermal amplification)法による1分子DNA増幅に成功した(Biomedical Microdevices in press)。 3.エマルジョンを用いた超微小溶液チャンバーアレイの開発:ガラス基板上を疎水的ポリマーを塗布し、その上に親水的なパターンを作成することで、water in oilのドロプレットのパターンを作成した。さらに、その中で酵素1分子反応や回転分子モーター1分子計測に成功している。
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