研究分担者 |
稲垣 敏之 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60134219)
丸茂 喜高 日本大学, 生産工学部, 講師 (00409088)
鈴木 桂輔 大同工業大学, 工学部, 准教授 (80373067)
安部 原也 日本自動車研究所, 予防安全研究部, 副研究員 (30426259)
平岡 敏洋 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助教 (30311749)
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研究概要 |
(1)平成19年度の(1)の成果に基づいて,ドライバの心的状態の分類の粒度ならびに精度の更なる向上を図り,ワークロードの増大しないディストラクションでも視行動から検出できる見込みを得た.また,ワークロードの増大によるディストラクションを脈波で検出するためのデータ処理の方法を構築し,有効性を確認した.さらに,運転支援システムによるメンタルワークロードの低減効果をfNIRSによる脳機能解析から明らかにした。 (2)H19年度の(1)と(2)の成果を発展させ,ドライバの心的状態に応じて注意喚起と警報の切替を行う機構を開発し,その有効性をシミュレータ実験の結果から明らかにした。 (3)H19年度の(3)の成果に基づき,不警報の可能性をも加味した上で,追突警報に対する過信を抑制した警報タイミングの設定方策として,平時には追従車間をベースにした注意喚起的な情報が有用であることを確認した。また,緊急時にはブレーキタイミングをベースにしたブレーキ指示的な警報が有効であることも確認した。 (4)マニュアル運転時の警報タイミングの調整と,運転支援システム作動時の動作限界の連続的呈示などによってドライバの過信を抑制する一方で,注意深く運転しているときに誤って生じるドライバの対処の遅れに伴う追突のリスクは残るので,そのようなケースでの追突の危険に限定すれば,システムによる安全確保のための制御介入は許されるべきであるとの結論を得た。
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