研究課題/領域番号 |
18202001
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野家 啓一 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (40103220)
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研究分担者 |
座小田 豊 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (20125579)
戸島 貴代志 東北大学, 大学院文学研究科, 助教授 (90270256)
直江 清隆 東北大学, 大学院文学研究科, 助教授 (30312169)
山本 啓 東北大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (60134079)
長谷川 公一 東北大学, 大学院文学研究科, 教授 (00164814)
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キーワード | 科学的合理性 / 社会的合理性 / 物語り論 / メディア / GPS |
研究概要 |
本研究は、医療や環境、情報等に関わって科学技術と社会の接点において生じる多くの倫理的・哲学的問題に対し、科学的合理性と社会的合理性」の齪齪に起因する問題として捉え、「社会哲学」的視座から基礎的枠組みの構築と実践的方法論の定礎を目指す。3つの研究班を編成し研究を進めたが、それと平行して、本年度はいくつかの話題に関わる研究者の招聘、シンポジウムを通じ、このテーマに関する現代的課題の所在を浮き彫りにする作業を行った。 1)本研究グループ全体として、アムステルダム自由大学のラダー教授を招き(2007.3.5-7)、科学的知識に対する実験の哲学と非局在性のアプローチについて検討するとともに、科学的合理性と実践的問題との架橋の可能性に関するヨーロッパでの研究状況の把握を行った。 2)哲学史班および社会倫理班では、2人称科学の関わる具体的例としてメディアの問題を取り上げ、に、小熊正久、清塚邦彦(山形大学)、大黒岳彦(明治大学)の各氏をパネラーに「画像とメディアの哲学」に関するシンポジウムを開き(2006.10.20)、続いてに香港中文大学の劉英国氏を招いてメルロ=ポンティに基づく画像論の可能性を検討した(同11.18)。また、関連して、ブリッソン氏(国際プラトン学会副会長)によるプラトン哲学からの問題的の機会をもった(2007.1.12)。 3)科学技術社会論班では、科学技術とガバナンスの問題に関するドイツ・ビーレフェルト大学のアベル氏による講演をスタートとし(2006.7.18)、さらに、「科学技術コミュニケーションの現状と課題」について、研究分担者の北村正晴のほか、この分野の先駆けでもある大阪大学の小林傅司、八木絵香の3氏をパネラーに、直江清隆(司会)山本啓(コメンテータ)によりシンポジウムを開催した。 このほか・国内では北海道大学をはじめとする施設への視察派遣、海外では米国フロリダ州ココアビーチ、中国杭州での会議等への派遣を通じ、科学的合理性、社会的合理性両面からの情報収集を行った。
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