本研究は国民国家内部とそれを越える広域的空間において「想起の文化」が、グローバル化のダイナミクスのもとで、どのように機能しているかを明らかにすることを目的としている。その際、変容や構造転換に焦点をあて、そこに生じる諸相を具体化し、さらに一般理論化することを目指す。それを実現するために、 (1) 課題群を整理し、思想史的研究と事例解釈との連関についての展望を獲得し、研究体制を整備する。 (2) その体制に基づき、南北アメリカや東南アジア、中近東地域、日本、ヨーロッパ等の地域に研究分担者を派遣し、また現地の研究者とともに、あるいは日本にかれらを招請して、国際シンポジウムやワークショップを開催する。 (3) それらの成果に基づく総括を対外的に発表し、「想起の文化論」の構築を行う。
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