研究課題
1.仏像調査本年度は、下記の物件について調査し、詳細な調書作成と4×5判写真撮影をおこなった。<宮城>陸奥国分寺十二神将像<山梨>仁勝寺聖徳太子像、広教寺阿弥陀三尊像、放光寺金剛力士像<神奈川>満願寺伝観音菩薩像・地蔵菩薩像、清雲寺毘沙門天像<その他>文化庁四天王像、個人蔵阿弥陀如来像2.彫像の分布調査長野市、上田市周辺の仏像の分布を調査した。調査地は下記の通りである。善光寺、清水寺(保科)、清水寺(松代)(以上、長野市周辺)、智識寺、大法寺、中禅寺(以上、上田市周辺)これを通じ、特に善光寺と中善寺については景観との関わり、大法寺については古代の街道・官衙との関係について、智識寺についてはその立地に有益な知見を得た。3.関連調査彫像の分布を通して、土地に対する宗教観を捉えることも本研究の目的のひとつであるため、その関連調査として、絵画作品の調査をおこなった。対象は「松島・塩竃図屏風」(仙台市博物館)。仙台市博物館と共同してX線撮影をおこない、錯簡を正す根拠資料を得た。また、絵画資料の分析は本研究の重要な柱となる見通しを得た。4、資料整理・蓄積1)調査データのコンピュータ入力2)撮影写真の分類整理、デジタルデータ化撮影件数9件、画像数188点3)GPSを用いた測位調査の開始長野市、上田市における原所在を動いていない像の所在地を測位した。5.分析今年度は、特に甲府市周辺、三浦半島の彫像を対象に調査をおこない、彫像自体の基礎資料とともに、それらがそこに所在する意味についても分析を開始した。長野において実施した分布調査を含めて、今後はその対象地域を拡大してゆく予定である。
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国華 1326
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