研究分担者 |
井上 聡 東京大学, 史料編纂所, 助教 (20302656)
小野寺 淳 茨城大学, 教育学部, 教授 (90204263)
近藤 成一 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90153717)
杉森 玲子 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (30262140)
高島 晶彦 東京大学, 史料編纂所, 技術職員 (10422437)
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研究概要 |
1原本調査 2006年皮一年間かけて東京文化財研究所メンバーとの共同研究の準備を行ってきたが,本年度は,それをふまえて,同メンバーを科研メンバーとして,山口県文書館収蔵,萩藩の国絵図・地下上申図(2007年11月)・岡山大学附属図書館収蔵,岡山藩国絵図(2008年1月)で,地図に対する初めての科学的調査(蛍光X線分析法,可視反射スペクトル測定法)を実施した。また,9月17-20日ライデン大学図書館・国立民族学博物館調査(基盤(B)「ライデン大学所蔵シーボルト国絵図の地図史研究」(代表:小野寺淳)と合同調査)を行った。これらについては,ウェブ上で概要を速報している。また,成果については,論文(掲載決定)として公開する予定である。なお,岡山大学調査から,荒井経,東京学芸大学準教授が研究協力者として参加した。 2データ蓄積 ○全国所在アンケート(「古地図絵図所在情報アンケートDB」)公開のための準備作業として,回答館への公開画面の確認了承取り付け,7月の公開研究集会での報告,メンバーによる検討会を開催し,検索上の不具合を改善した。 ○地図目録班では,史料群データとして全国の元禄国絵図担当藩史料情報の蓄積を行い,公開研究集会で報告した。 ○全国地図情報データ班では,全国の地図所蔵館がどのような画像公開をおこなっているかについての情報をまとめ,公開研究集会で報告した。 ○本年度までに蓄積したデータ概数は,地図データ(図録・自治体史・地図集など)約9000件,論文データ(地図・色料)約3600件,史料群データ約500件である。 3研究 7月7,8日に公開研究集会「歴史のなかの地図II 地図一知の交差点」を開催した(東京大学経済学研究科棟)。メリ,エリザベス,ベリ氏(カリフォルニア大学)「京都図の思想一記号と世界」,中村雄祐氏(東京大学)「認知の道具としての地図」・同コメント佐藤健二氏(東京大学),鳴海邦匡氏(大阪大学)「コンパスにみる近世日本の測量術の画期」・同コメント佐藤賢一氏(電気通信大学),杉本史子氏(東京大学)「構造体としての地図一国絵図」,野積正吉氏(射水市新湊博物館)「近代形成期の国絵図一加賀藩の事例を中心に一」および2の成果報告を行った。
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