研究課題
基盤研究(A)
本国際共同研究は、19世紀後半の開港後に加速化するグローバルな人口移動、その結果起こった内地雑居状態において、アジア域内および欧米世界から到来する「外国人(異邦人)」たちの生活模様およびその法的環境を明らかにし、具体的な紛争処理の事例を比較検討することを目的とする。とくに、時代の推移および地域間の相違によって、「外国人」の法的地位にどのような差異が生じていたのかを検討しつつ、個別の事例研究を総合化し、理論化することを課題としている。また、この共同研究では、東アジアの「外国人」問題を、彼らの出国地域の状況に目を向けるだけでなく、彼らを受け入れる地域や社会との関係を重視する。そうした視角から、領事裁判権、国際結婚、混血児、商事紛争、外事警察などの問題をめぐる紛争処理の事例分析を積み重ねて、「外国人」が抱える問題性や特徴を、法社会学的なアプローチも適用しつつ、明らかにする。実際の研究活動としては、本テーマに即して、可能なかぎり海外で合同討論会を開催し、海外の研究者との直接的な対話を重視したいと考えている。さらに、こうした議論の内容が、討論会の場で終始しないように、議論された諸問題を学術雑誌の特集号や書籍として刊行することを重視する。同時に、国内外の調査で収集した史資料を、国際的に活用するために、資料共有化のためのモデル的なデータベースの構築にも努める。こうした試みは、まだ過渡的な状況にあるとはいいながら、アジア諸国の歴史学者に対しても一定の貢献をなしえると考えている。
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