研究課題
平成18年度の研究業績は以下のとおりである。1)研究打ち合わせを兼ねた研究会を合計6回開き、夫馬進「訟師秘本『珥筆肯綮』にみえる訟師の実像」、籾山明「秦漢出土法制史料の概観」、阿風「明清徽州訴訟文書的来源与分類」、邱澎生「清代前期司法場域中的査拏訟師事件」、王志強「中英刑事先例制度的歴史比較」、寺田浩明「清代民事裁判の性格論争再考」、大平祐一「江戸時代の民事訴訟」、陳宝良「文学に現れた歴史-明清文学中の訴訟社会-」「陰曹地府-明清文学中の地獄訴訟」、黄源盛「民國初期平政院裁決文書的整編與初探」の研究報告をおこなった。このようなそれぞれの専門分野に即した研究をもとに、相互討論を重ねることによって各人の相互認識を高めた。2)『順天府梢案』マイクロフィルム『巴県档案(同治期)』マイクロフィルムを購入し、研究代表者、研究分担者が関心を持つ部分を選択して、輪読した。この結果、順天府各県における訴訟と裁判の過程が、四川省重慶府巴県におけるそれと極めて類似していることがわかった。3)研究代表者は中央研究院歴史語言研究所教授の邱膨生氏とともに、平成19年公刊を目指して訟師秘本『珥筆肯綮』の標点をおこなった。この過程で、訟師秘本全体の概要につき理解を深めた。また、抄本(写本)としての訟師秘本にいかに誤字が多く、注意を要するかがわかった。4)研究代表者および研究分担者は中国四川省档案館(中国)、上海図書館(中国)、中国国家図書館、韓国延世大学校図書館(韓国)、日本国立公文書館、東京都立中央図書館(日本)などで関連史料調査・収集をおこなった5)西南大学陳宝良教授を招聘し、合計6回にわたって草書の読解訓練会を開いた。
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『中国東アジア外交交流史の研究』
ページ: 311-353
紀平英作編『グローバル化時代の人文学-対話と寛容の知を求めて-』京都大学文学部百周年記念論集
ページ: 141-164
法学論叢 160巻3・4
ページ: 51-91
中国東アジア外交交流史の研究
ページ: 185-220
学際 18号
ページ: 25-28
『史林』 第89巻第5
ページ: 1-33
『奎章閣』 29
中國法制史学会・中央研究院歴史語言研究所主編『法制史研究』 第9期
ページ: 223-241
立命館法学 307号
ページ: 56
明清論叢 7(掲載予定)
東アジア研究 46
ページ: 71-74
東洋史研究 65巻1号
ページ: 1-36