研究課題
本年度は当研究計画の最終年度にあたり、従来の研究を継続するとともに、研究報告書作成の準備を行った。本研究報告書は、世界の学界でこれまでにない知見を多く盛り込んでいる。1)昨年から続けている巴県档案(同治朝)の会読を行った。2)研究報告書作成のため、執筆者が予定している題目に即して、研究報告を行い、討論を行った。報告者と題目は下記の通りである。夫馬進「中国訴訟社会史概論」、籾山明「後漢後半期の訴訟と社会-長沙東牌楼出土一〇〇一号木牘を中心に」、辻正博「"訴訟社会"成立の前提-北朝末~隋唐時代の事例について-」、水越知「中国近世における親子間訴訟」、阿風「清代の京控-嘉慶朝を中心に-」、陳宝良「「郷土社会」か「好訟」社会か?--明清時代の「好訟」社会の形成およびその諸相」、范金民「把持と応差:巴県档案から見た清代重慶の商貿訴訟」、岩井茂樹「清代巴県の炭鉱業と紛争から見た訴訟社会の一面」伍躍「近世中国における行政訴訟の一齣-烈婦の表彰と挙人身分の保全を例に」、寺田浩明「自理と上申の間-清代州県レベルにおける命案処理の実態」、谷井陽子「越訴に到る道-制度設計と社会-」、田邉章秀「北京政府時期の覆判制度」、黄源盛「"民刑混沌"から"民刑分立"へ-民国初期大理院民事裁判における法源の再検討-」、浅井正「現代中国の律師(弁護士)像」、王志強「清代巴県銭債案件の受理と審判-近世イギリス法を背景として」、大平祐一「判決が出たあと-江戸時代"訴訟社会"像-」3)執筆者より寄せられた原稿を研究代表者(編者)が閲読し、問題点について全執筆者と調整を行った。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (7件) 図書 (2件)
北大法律評論 11-1
ページ: 210-238
史林 93-1
ページ: 98-130
京都大学文学部研究紀要 49
ページ: 25-72
邱澎生等編『明清法律運作中的權力与文化』
ページ: 9-33
〓〓〓〓〓〓(大東文化研究) 68
ページ: 25-42
中国史研究
ページ: 151-167
張世明・歩徳茂・娜鶴雅主編『世界学者論中国伝統法律文化(1644-1911)』(法律出版社、北京)
ページ: 80-113
臺湾大学『臺灣東亜文明研究學刊』 第6巻第2期
ページ: 247-269
森時彦編『20世紀中国の社会システム』京都大学人文科学研究所附属現代中国研究センター
ページ: 51-94
東國史學 46
ページ: 267-301
里耶古城・秦簡与秦文化研究(科学出版社)
ページ: 122-126