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2008 年度 自己評価報告書

東アジア史上における中国訴訟社会の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18202022
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 東洋史
研究機関京都大学

研究代表者

夫馬 進  京都大学, 文学研究科, 教授 (10093303)

研究期間 (年度) 2006 – 2009
キーワード東洋史 / 中国史 / 訴訟社会 / 東アジア
研究概要

アメリカが「訴訟社会」であると言われて久しい。東アジアの日本・中国・韓国もまもなく「訴訟社会」になるであろうと言われている。ところが中国では16世紀中葉以降、すでにすさまじいばかりの訴訟件数を数える「訴訟社会」であった。本研究の目的は、以下の具体的な問題に即して、中国特有の訴訟社会とは何であったかを明らかにすることである。
第一に、中国の古代から現代に至る歴史の中で、この訴訟社会はいつに始まりいつに終わったのかを明らかにする。何が訴訟社会を生み出した要因であり、何がそれを終焉させた要因であったのかを明らかにする。第二に、日本の江戸時代の社会と韓国の朝鮮時代のそれとを比較の対象として取ることによって、中国訴訟制度の特色を明らかにする。第三に、特に中国明清時代における社会構造、司法制度と訴訟との関連に焦点を合わせることにより、この社会にあっては冤罪・誣告などがなぜ多発したのか、なぜ訴訟社会が長く続いたのかを明らかにする。第四に、一方で訟師と呼ぶ訴訟幇助者や訟師秘本と呼ぶ訴訟のためのマニュアル本など、訴訟を増加させた文化的また社会的な諸装置を明らかにする。他方でまた、宗族や村落でおこなわれた調停、一部の知識人がおこなった善書の普及、あるいは明清政府による諸施策など、訴訟を減少させようとする方策を明らかにする。これによって、それらの方策がどこまで効果があったのかを明らかにする。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2009 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 訟師秘本《珥筆肯綮》所見的訟師実像2009

    • 著者名/発表者名
      夫馬進
    • 雑誌名

      明清法律運作中的權利與文化

      ページ: 9-33

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 清代における捐復制度の成立について--考課制度との相互関係を中心に2009

    • 著者名/発表者名
      伍躍
    • 雑誌名

      東洋史研究 67-4

      ページ: 70-97

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「非ル-ル的な法」というコンセプト--清代中国法を素材にして2007

    • 著者名/発表者名
      寺田浩明
    • 雑誌名

      法学論叢 160巻3・4号

      ページ: 51-91

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 王杖木簡再考2006

    • 著者名/発表者名
      籾山明
    • 雑誌名

      東洋史研究 65巻1号

      ページ: 1-36

    • 査読あり
  • [学会発表] 清代州縣〓案中的命案處理實態-從「巴縣〓案」有關命案的部分談起2009

    • 著者名/発表者名
      寺田浩明
    • 学会等名
      國立台湾大学法律學院・台湾大学人文社會高等研究院「東亞法治與人權論壇系列講座(十)
    • 発表場所
      台湾
    • 年月日
      2009-03-18
  • [学会発表] 午門廷杖考--明代朝政における暴力と儀禮--2007

    • 著者名/発表者名
      岩井茂樹
    • 学会等名
      国際シンポジウム「東アジアにおける儀禮と刑罰」
    • 発表場所
      ソウル市
    • 年月日
      2007-09-29
  • [学会発表] 東洋的な「法思考」2007

    • 著者名/発表者名
      寺田浩明
    • 学会等名
      京都大学大学院法学研究科 21世紀COEプログラム「21世紀の法思考の行方」
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2007-09-21
  • [図書] 燕行使与通信使2008

    • 著者名/発表者名
      夫馬進
    • 総ページ数
      528
    • 出版者
      新書苑
  • [図書] 中国東アジア外交交流史の研究2007

    • 著者名/発表者名
      夫馬進
    • 総ページ数
      598
    • 出版者
      京都大学学術出版会

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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