研究課題
1.空間経済学の基礎理論の再構築(田渕・藤田・高橋)独占的競争市場の一般均衡モデルを中心とした空間経済学を、多角的に再検討し、空間経済学の基礎理論の再構築を試みた。また、産業間の相互連関を実証的に分析し、特定産業の特定地域への集中による集積の経済効果を計量的に把握した。2.都市空間構造と都市階層システム(井堀・金本・田渕)東京などの世界都市が直面しているさまざまな都市問題に関して、効率性や公平性の観点から分析した。都市集積がもたらす正の外部性と、混雑による負の外部性同時に扱う一般均衡モデルの枠組みを作り、いずれの外部性が支配的かどうか計量的に分析した。また、地方財政学におけるヘンリー・ジョージ定理やティブーの足による投票理論を踏まえて、東京大都市圏の人口規模は社会的にみて適正かどうか、自治体の規模は適正かどうかについて計量的に分析した。準備段階としての本年度は、大都市圏のデータを整備することに重点を置いた。3.技術進歩と国際経済(藤田・金本・高橋)交通や通信などの技術進歩が、経済活動の空間分布にどうような影響を与えるかを、理論実証両面から分析を行った。たとえば、東アジアのどこにハブ空港を作るのが望ましいか、着陸料やゲート使用料をどのように決めるのかといった問題を、交通経済学と経済発展論をリンクさせた。また、東アジアにおけるFTAなど諸問題についても交易費用に焦点を当て、分析を進めた。以上得られた結果は、North American Regional Science Meetings、日本経済学会、応用地域学会、東京大学経済学部の都市経済ワークショップ、京都大学経済研究所のUrban Economics Workshopなどの場で報告され、活発な議論を行い、海外の学術誌に投稿した。今年度は、項目11に揚げたように20本の研究論文である。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (20件) 図書 (1件)
Journal of Economics and Management Strategy 16
ページ: 227-250
Journal of Urban Economics 掲載決定
Spatial Competition of Governments in the Investment on Public Facilities, Edited by L. Kiminami, K. Button and P. Nijkamp (eds.), Public Facilities Planning, Edward Elgar (印刷中)
Journal of Public Economic Theory 9
ページ: 231-263
Regional Science and Urban Economics 掲載決定
Review of Urban and Regional Development Studies 掲載決定
Journal of JBIC Institute, Japan Band of International Cooperation 33
ページ: 97-108
International Economic Review 47
ページ: 1295-1317
Annals of Regional Science 40
ページ: 819-848
CIRJE Discussin Paper, University of Tokyo F-414
CIRJE Discussion Paper, University of Tokyo F-435
ECO-FORUM 25
ページ: 4-10
A Companion to Urban Economics, Edited by Richard J. Arnott and Daniel P. McMillen, Blackwell Publishing
ページ: 245-260
環境問題に対応する道路プライシングと自動車関係税制の研究、日本交通政策研究会
ページ: 19-49
住宅土地経済 62
ページ: 12-20
Journal of Urban Economics 60
ページ: 498-518
Journal International Tax and Public Finance 13
ページ: 489-508
ページ: 811-836
Discussion Paper, Institute of Developing Economies, JETRO 76
ページ: 50
Review of Urban and Regional Development Studies 18
ページ: 209-228
