研究課題/領域番号 |
18203018
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
佐藤 宏 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50211280)
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研究分担者 |
加藤 博 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10134636)
江夏 由樹 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10194002)
佐藤 正広 一橋大学, 経済研究所, 教授 (80178772)
三重野 文晴 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 准教授 (40272786)
寳劔 久俊 アジア経済研究所, 開発研究センター, 研究員 (90450527)
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キーワード | 経済事情 / 制度 / 市場化 / アジア・アフリカ |
研究概要 |
平成19年度における主な研究内容は、以下のとおりである。第1に、中国における農家所得形成とりわけ出稼ぎ就業機会の獲得過程を明らかにするために、都市出稼ぎ世帯パネルデータ構築作業を引き続き実施した。第2に、中国の農業産業化政策における中間組織の役割について、データベースを利用した実証分析を行うとともに、農村におけるフォーマル・インフォーマル金融の動向と農家の借入チャネル選択についても、実態調査に基づいて研究を進めた。第3に、ラオス・ビエンチャン郊外の村落において、農家の資産保有と信用貯蓄組合の機能を明らかにするために世帯悉皆調査を実施した。第4に、中国における村落組織の機能について、内陸地域と沿海地域の比較を行うため、浙江省と江蘇省におけるフィールドワークを行った。第5に、植民地期台湾における権力による地域社会再編成の過程に関連して、台湾総督府による統計調査や民情調査などに関する資料を収集・分析した。第6に、外務省記録などを史料として、20世紀前半期の中国東北地域における企業組織の発展を、地域的市場関係(土地・商品・労働力市場)の発達過程と関連させつつ、歴史的に考察した。第7に、エジプトにおける人口・経済センサスの村落別集計データの分析と、数個の村落をカバーする世帯サンプル調査のデータ整理を引き続き実施した。以上は、いずれもオリジナルなサーベイ調査およびフィールドワークであり、アジア・アフリカにおける市場システムの深化が当該地域の就業・所得に与える影響を解明するうえで意義があったと考えられる。
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