研究課題
平成18年度は農家経済調査のデータベース形成を精力的に行い、15府県(茨城、新潟、富山、山梨、静岡、愛知、大阪、島根、徳島、福岡、北海道、秋田、福島、東京、長野)についてマイクロフィルム撮影が修了し、そのうち10府県(前述初めの10府県)についてはデータ入力が完成した。また入力されたデータについて、8府県(前述初めの8府県)分は校正が修了している。その成果を2007年2月5日に本研究組織のメンバーが集まり研究テーマの選択、研究地域の選別、その他のデータとの接合の可能性などについて討議をした。その間、各研究者は農学経済、開発経済、計量経済学、統計資料論、データベース理論の立場から研究を進め、精力的に論文を発表した。斎藤は本データベースを部分的に使用して『山梨県史』に「農民のくらし」を執筆し、全面的な利用に向けての検討をも併せて行なった。佐藤は台湾統治下での戸口調査に関する研究を発表した。北村は「世代間関係から見た結婚行動」についての成果を報告すると同時に、ミクロ計量経済学の諸手法に関するサーベイを行った。黒崎はパキスタンにおける貧困測定の実証論文を公刊すると同時に、インドの農村部における児童労働・就学と家計内資源配分に関する研究も発表した。浅見はトルコにおける牧草地の保全問題に関する論文を書いている。澤田はケニアの繊維業における信用供与の問題を分析した論文を発表した他、インドの農村における母子の労働分担と信用制約に関する研究も発表している。仙田は「農業統計におけるミクロ統計データの利用の現状と展開方向」に関する展望論文を公刊した。また仙田は中国農家経済パネル調査における脱落サンプルバイアスに関する研究も行っている。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (23件) (うち査読あり 1件)
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