研究分担者 |
石黒 真吾 大阪大学, 大学院経済学研究科, 教授 (60288496)
山本 和博 大阪大学, 大学院経済学研究科, 講師 (10362633)
〓澤 歩 大阪大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (90238238)
瀧井 克哉 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 助教授 (70346138)
石田 潤一郎 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 助教授 (40324222)
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研究概要 |
本研究組織は5班からなり,各班は以下のような進捗を示した.(1)歴史理論班 石黒,石田,清水,堀井,大土井は「企業の経済学」と成長理論に関連するモデルの構築を進め,実証研究の基盤的知識として他班に供給した.(2)企業班 〓澤と中村は19世紀日独鉄道事業における近代的な大企業組織の形成と変化に関して,雨宮は両大戦間期の経済政策による企業組織の変容について,実証研究を進めた.中林は第一次世界大戦以前の繊維産業における女性労働組織の形成過程に関する分析を深めた.石黒は,階層型組織の効率性について,瀧井はその組織を運用する企業家の効率的な行動について,理論的な分析を進めた.(3)市場班 鈴木は19世紀イギリスの金融市場における制度形成について,中林はフランスと日本における大陸法の形成/導入が市場取引の統治に及ぼした影響について実証分析の準備を進めた.(4)産業集積班 中林はリヨン絹織物業の産業集積について,橋野は第二次世界大戦以前の日本の服飾産業における産業集積について実証分析を進め,また中林はフランスの産業集積を支えた商業会議所の取引統治について,実証分析の準備を進めた.山本は都市経済学の理論を援用しつつ,産業集積が効率的でありうる条件について理論的な考察を進めた.(5)比較法制度班 中林は日本およびメキシコにおける大陸法受容について,海外の研究協力者とともに理論的な整理を進めた.さらに,これらの成果を同時的に共有し,また研究組織外からの知見を積極的に吸収するために,大阪大学において「制度と組織の経済学」研究会を毎月開催し,研究組織内外の研究者による報告と議論を重ねた.そして今年度における到達点を確認し,次年度につなげる作業として,2007年3月28日,29日の2日間にわたり,海外の研究協力者を招聘した研究会議を大阪大学にて開催し,集中的な討議を行った.
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