研究分担者 |
石黒 真吾 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (60288496)
山本 和博 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (10362633)
ばん澤 歩 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (90238238)
石田 潤一郎 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 准教授 (40324222)
瀧井 克也 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 准教授 (70346138)
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研究概要 |
本計画においては研究代表者および分担者は理論と実証に大別される各班に分かれ,それぞれ制度および組織と経済発展の関わりに関する研究を遂行することになっており,今年度,理論班は特に企業組織と産業集積の分析において,実証班は産業集積の分析において顕著な進展を見た.まず,理論班においては契約理論に基づく階層型企業組織の分析と,成長理論に基づく人的資本投資の分析,そして都市経済学理論に基づく生産技術選好の分析について中間的な成果を提出することができた.一方,実証班においては日本各地の機業地域および機械工業地域に対する史料調査,フランスの機業地域に対する史料調査,およびアメリカ議会図書館への史料調査が精力的に展開された. また,本計画においては,これら各班の分担する研究計画の遂行と同程度に重要な事業として,研究代表者および研究分担者の全員が共同で参加する「制度と組織の経済学」研究会を定期的に開催し,担当している成果の中間発表を行うとともに,関連する研究分野において顕著な成果を挙げている外部の研究者を国内外から招聘し,知見の交換とそれに基づく新たな分析視角の模索に力を入れている.月例研究会と秋季および春季の研究会議を開催したが,毎回,参加者の研究水準に支えられた,熱の籠もった議論が展開された.定例開催2年目に入る本研究会は,制度および組織と経済発展との関わりを考察し,新たな知見を生産する場として,既に国内最高の研究拠点,そして世界的にも有数の研究拠点となりつつある.体研究会の重要な特徴のひとつは,完成された学説の披瀝ではなく,若年研究者を中心とした研究者の生産途上にある知見の交換にある.外国研究者を招聘する場合にも多くの場合,Assistant Professor級研究者の招聘による水平的な知見交換網の構築に力点を置いている.その成果は最終年度を中心とした国際学会における共同研究成果の発表に活かされるはずである.
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