研究分担者 |
森田 喜一郎 久留米大学, 附置研究所, 教授 (20140642)
高橋 裕子 奈良女子大学, 保健管理センター, 教授 (00346305)
磯 博行 兵庫医療大学, 共通教育センター, 教授 (80068585)
矢島 潤平 別府大学, 人間関係学部, 助教 (30342421)
辻丸 秀策 久留米大学, 文学部, 教授 (70207380)
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研究概要 |
Prochakaの多理論統合モデル(Transtheoretical model;TTM)に基づくストレスマネジメント行動介入を行う為に必要となる,理論を構成する4つの仮説的構成概念,1)行動変容ステージ,2)セルフエフィカシー,3)意思決定バランス,4)変容プロセスを測定する尺度を作成し,概念間の関連を検討した。各概念間の関連は特に,セルフエフィカシー,および意思決定バランスと変容ステージとの関運を検討した。また,ストレスマネジメント行動変容マニュアルを作成することを試みた。 その結果,1)ストレスマネジメント行動の変容ステージを測定する1項目の変容ステージ、アルゴリズムが作成された。2)ストレスマネジメント行動を行うことに対するセルフエフィカシーを測定する7項目の尺度が作成された。3)ストレスマネジメント行動を行うことに対する意思決定のバランスを測定する8項目の尺度を作成された。4)10の変容プロセスを測定する30項目の尺度が作成された。 変容ステージとセルフエフィカシーとの関連については,後期のステージに属する者ほど,セルフエフィカシー得点が高かった。また,変容ステージと意思決定バランスとの関連については,前熟考期ではストレスマネジメント行動に対するprosの自覚がconsより低く,それ以降のステージではその逆の傾向が認められた。これらの関連は,理論から予想される関連の仕方であり,TTMをストレスマネジメント行動に適用できる可能性を支持しているものと推察される。 さらに,ストレスマネジメント行動介入を行う為に必要となる,ストレスマネジメント行動変容マニュアルを作成した。変容ステージ毎に異なる変容プロセスが経験できるように工夫した。
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