研究課題/領域番号 |
18204013
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡村 定矩 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20114423)
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研究分担者 |
土居 守 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00242090)
嶋作 一大 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (00251405)
谷口 義明 愛媛大学, 宇宙進化研究センター, 教授 (40192637)
小宮山 裕 国立天文台, 光赤外研究部, 助教 (20370108)
古澤 久徳 国立天文台, ハワイ観測所, 特別客員研究員 (10425407)
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キーワード | 光学赤外線天文学 / 天文 / 銀河 / 宇宙大規模構造 / 初期宇宙 |
研究概要 |
計画全体としては、波長4000Å-5800Å用(青玉)と波長5500Å-7000Å用(赤玉)の二つのグリズムを製作することにしていた。当初計画では、まず平成18年度に青玉を設計製作し、製作可能性及び性能を実験室で確認し、その経験を踏まえて赤玉の設計を行い、平成19年度に赤玉を製作することにしていた。この計画に基づき、仕様を検討し光学設計を行ったところ、青玉の方が製作により高度な技術を要するため、製作の順序を入れ替えることが妥当ということが判明した。このため平成18年度はまず赤玉を製作した。赤玉は成功裏に製作され、平成19年度にすばる望遠鏡につけて性能試験観測を行った。性能試験観測が悪天候のため予定より遅れ、青玉の設計・製作もそれに伴って若干遅れたが、平成19年度には青玉も成功裏に製作され、実験室での性能確認は完了した。平成20年度に望遠鏡につけた試験観測を予定している。赤玉については平成19年度に最初の本観測データを取得した。 データ解析用のソフトウエアについては、ST-ECFのACS Groupによって開発されたaXeという無償ソフトの調査を平成18年度に行ったが、独自にソフト開発を行う方がよいとの結論を得たので、平成19年度は独自にソフト開発に取り組んだ。多数のスペクトルの生画像を位置合わせの後加算処理して信号対雑音比を上げ、画像からスペクトルを切り出して一次元表示をさせ、波長較正を行う骨格部分についてはほぼ作り終えた。 ハードとソフトの開発研究と平行してサイエンスの検討も進めた。赤方偏移2付近にある星生成活動の活発な銀河(sBzK銀河)のクラスタリング(密集度)を調べ、明るいsBzK銀河は巨大なダークハロー中にあるが、暗いsBzK銀河とライマンブレーク銀河は比較的小質量のダークハロー中にあることを見いだした。
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