研究課題
基盤研究(A)
(1) リニア-コライダ-は高エネルギ物理の重要な次期計画の一つであり、そのR&DはGDEなどのスケジュ-ルに沿って着々と進められている。その重要なコンポ-ネントの一つである最終集束レンズは超伝導電磁石を使うものがベ-スラインとなっている。しかし、この形状については実績が無く、かつ、ナノメ-トル級のビ-ムを扱うための安定性については実証されていない。特に、液体ヘリウムを伝わってくる微振動の影響は未知である。永久磁石を使ったものは温度変化や減磁、強度可変化に課題があるものの、内部に振動源を持たないため、安定である。これに関して永久磁石を提案しているのは我々だけである。もし超伝導によるものがその技術を早期に確立し制御性の良さから選択されたとしても、衝突点をすり抜けてくるビ-ムの処理には細かい制御性は必要とされないため、ビ-ム軸同士の干渉を避ける得るコンパクト性から出口側の集束系としては最有力候補となっている。(2) 一方、全く異分野となるが、冷中性子の世界でも我々の研究してきた超強力永久磁石が脚光を浴びている。これは、その磁気モ-メントにより冷中性子ビ-ムが六極磁場で集束できることが清水裕彦氏により実証されたためで、中性子光学に関して、日本は現在世界的にトップを走っている。これを更に推し進め、日本のこの分野での優位性を高めるためにも、超強力永久六極磁石の開発研究も並行して進める。
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on Applied Supercond 18
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NIM-A 586
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