研究課題
平成18年度は本研究の初年度であるが、本研究課題の中心テーマであるTHz発振の検出のための新しい装置開発に必要な準備研究と、それに基づいた装置の設計、およびテストを行い、装置のデザインを行った。単結晶Bi_2Sr2CaCu2O_8+8を微細加工したメゾスコピック超伝導体のFiske共鳴の実験を、試料のサイズを変え、測定した。その結果、試料サイズがジョセフソン長λ_J〜0.5μm程度の短い接合領域から〜100λ_J程度の長い接合領域までの広い範囲でFiske共鳴を観測した。従来の超伝導体ではこのような長い接合のような現象は観測されたことがなく、高温超伝導体の重要な特徴の1つであることがわかった。また、Fiske共鳴意外に試料のサイズに依存せず、磁場にのみ依存する特徴的な異常がI-V特性に観測され、固有ジョセフソン接合系の新しい励起モードの可能性を指摘した。計画では本年度中に装置を購入し実験を開始することになっているが、本研究に関する状況が急変したため、実験計画を変更せざるを得なくなった。その理由は、平成18年の夏、韓国のグループが平成17年7月、我々が行った実験より一歩進んで、周波数まで特定したと主張する結果を発表した。測定結果に未だ重大な欠点があるものの、測定法の独自性や実験技術の高さから、当初計画では韓国グループの結果を超える結果を得ることが難しくなった。そこで、設計を大幅に変更し、新たに実験装置全体を再構築した。この設計と基礎実験のために、大幅に実験装置の発注が遅れ、平成18年度内には装置を納入ができない事態となった。このため、予算を平成19年度へ繰り越し申請要求を行った。平成19年度、納入された装置を用いて磁場中の固有ジョセフソン系の特性の測定と周辺装置として必要となるTHz用の光学実験装置の立ち上げを行った。
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