研究課題/領域番号 |
18204042
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
青木 周司 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (00183129)
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研究分担者 |
中澤 高清 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (30108451)
森本 真司 国立極地研究所, 研究教育系, 助手 (30270424)
菅原 敏 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (80282151)
佐伯 田鶴 総合地球環境学研究所, 研究部, 助手 (30302243)
川村 賢二 東北大学, 大学院理学研究科, 助手 (90431478)
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キーワード | 温室効果気体 / メタン / 同位体 / 大気観測 / 3次元大気輸送モデル / 航空機 / 船舶 / フィルン |
研究概要 |
本研究は、主要な温室効果気体であるCH_4の濃度およびそれに含まれる炭素および水素同位体の経年変動を明らかにし、最近のCH_4濃度増加率の大幅低下の原因解明と、今後のCH_4濃度変動の予測に資することができる知見を得ることを目的としている。今年度の研究概要は以下の通りである。 1.ガスクロマトグラフを新たに購入し、現有の質量分析計と結合することにより、少量の試料空気でもCH_4のδDとδ^<13>Cの両方が測定できるようなシステムを開発した。100mlの大気試料を用いて繰り返し測定を行い、δDでは1.0‰、δ^<13>Cでは0.03‰という極めて高い精度を達成することができた。 2.CH_4濃度と同位体の地球規模変動を把握するため、グラブサンプリング法を用いた地上観測をおこなうとともに航空機や船舶などの機動力を利用した地球規模の観測を展開した。また、アラスカで夏期に航空機による集中観測も行った。 3.大気観測から得られたデータに対し、統一した基準のデータセレクションを行い、所定のフォーマットに従った濃度と同位体のデータセットを作成した。得られたデータセットを基に地球規模CI_4循環を解析し、その収支の時間・空間変動を評価するため、現有の全球3次元大気輸送モデルの改良を進めた。 4.過去数10年から100年にわたる大気組成の変動を再現するために、南極ドームふじ基地や、南極H72地点、南極YM85地点およびグリーンランドのNGRIP基地のフィルン層で採集し保管している試料空気の分析を行うため、装置の改良をすすめた。
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