研究概要 |
本研究では, 南極・ナピア岩体やコンツム地塊などの様々な時代と地質背景の極限領域変成岩を対象に, 以下の計画で変成履歴の精密解析を実施する. (1) 顕微ラマン分光分析装置を駆使して極微細包有鉱物を含む岩石中に存在するあらゆる鉱物種を同定して, 全変成過程における変成反応を明らかにする. (2) 微小領域の精密な年代測定が可能なジルコン・モナザイトの組成累帯構造に基づく鉱物内年代マップを作成し, そこに包有される極微細鉱物との関係から, 上記で解析した温度-圧力変化履歴に時間軸を加え, 厳密なP-T-t pathを解析する. (3) 全地球史における様々な地質学的背景で形成された極限領域変成作用の精密な変成プロセスについて考察し, 新たなオロゲンシステムに関するモデルを構築することをめざす.
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