研究課題/領域番号 |
18204054
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮永 憲明 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (80135756)
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研究分担者 |
椿本 孝治 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助手 (90270579)
近藤 公伯 大阪大学, 工学研究科, 助教授 (80225614)
中田 芳樹 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教授 (70291523)
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キーワード | 超短パルスレーザー / ベクトルビーム / フェムト秒 / 非回折ビーム / 光パラメトリック増幅 |
研究概要 |
ベクトルレーザー超短パルスの局在伝搬の研究では数フェムト秒〜数10フェムト秒のパルス幅領域が興味の対象である。そこで、本年度はパルス幅が10フェムト秒以下のレーザーパルスの発生技術と高出力化のための超広帯域増幅技術の開発に研究の中心を置いた。 そのために、パルス幅100フェムト秒のチタンサファイアレーザー(波長780nm)出力の一部を用いて自己位相変調による可視光域の白色広帯域光を発生させ、これを種光としてチタンサファイアレーザー光の2倍高調波励起の光パラメトリック増幅を行った。光パラメトリック増幅の帯域幅として200nm程度を達成するために、非線形結晶としてBBOを用い、種光と励起光の入射方向に角度をつける非同軸光パラメトリック増幅(NOPA)方式を採用した。結果として、中心波長580nm、半値全幅120nmの広帯域増幅を達成した。この増幅光に種々の分散補償を施しパルス圧縮を行うことによって、パルス幅6.4フェムト秒の超短パルスレーザー光を得ることができた。この成果を基に、次年度以降のプラズマ実験に必要な高出力化を目指して、高出力サブ10フェムト秒超短パルスレーザーシステムを設計し、そのシステムの構築を開始した。 この超短パルスレーザー技術の開発研究と併せて、局在伝搬に必要な非回折ビームを発生させるための光学素子の設計と試作を行い、ビーム伝搬の基礎特性を評価した。また、ベクトルレーザーに変換するための種々の手法を計算機解析によって比較し、液晶の旋光性を利用したものと多段位相マスクを採用することとした。
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