これまで触媒として注目されることの少なかった金属であるコバルトを触媒として、これまでほとんど例のないグリニャール反応剤とハロゲン化アルキルの交差カップリング反応の開発を行った。これにより任意の炭素-炭素結合生成を可能にする自在な交差カップリング反応の確立へ大きく近づいた。また、全く新しい形式の脱ハロゲン化水素反応を開発し、従来法では合成が困難なアルケンの選択的合成法も確立した。さらには、コバルト触媒に関する研究により得られた知見を、8族~11族金属触媒にも拡張することで、新概念・新現象を数多く見いだしてきた。
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